こんにちは!
猫を愛するアクリル画家、松井京丸です。
↑「夜空を飛ぶ猫」
今回は服についてしまったアクリル絵の具の落とし方について解説します!
アクリル絵の具は乾くと耐水性になるため、大切な「服」についてしまったら慌てますよね。
まずは、乾いてしまう前の対処がとても重要になります。

しかし、うっかりしていて、気がついたら服に着いたアクリル絵の具が乾いてしまっていた!
ということもあるでしょう。
この記事では、服についてしまったアクリル絵の具で困っている方のために
以下にようなことを紹介しています。
●アクリル絵の具の落とし方を「乾く前」と「乾いた後」に分けて紹介
●「服の素材別」に絵の具の落とし方で気を付けることを紹介
●予防法としてのアイデアを提案
アクリル絵の具が乾く前?乾いた後?
服についてしまったアクリル絵の具が、まだ乾いていないか?
それとも、すでに乾いてしまっているのか?
それによって落とし方がかなり変わります。
絵の具を落とすための道具
今回、服についてしまったアクリル絵の具を落とすために使用した道具を紹介します。
すべて家庭にあるような物で試してみました。
●洗濯用洗剤(花王アタックゼロ)
●酸素系漂白剤(花王ワイドハイター)
●左から、エタノール(アルコールスプレー)、クレンジングオイル(カウブランドクレンジングオイル)、綿棒、歯ブラシ
乾く前のアクリル絵の具の落とし方
服についてしまったアクリル絵の具を落とすのはスピード勝負です。
絵の具がついてしまったことに気が付いたらすぐに洗いましょう。
(1)水洗いをする。
アクリル絵の具がまだ乾いていない状態だったら、できるだけすぐに水で洗いましょう。
流水を服地の裏側からあてるようにして、絵の具を押し出すようなイメージです。
絵の具が着いてすぐの場合は、水だけでもかなり落とすことが出来ます。
次に、水に中性洗剤(台所用洗剤や洗濯用洗剤)を溶かして、絵の具のついた部分を浸けて、優しくもみ洗いします。
(2)ブラシで軽くこすってみる。
歯ブラシや洗濯用ブラシで繊維の奥の絵の具を落とします。
(3)酸素系漂白剤の使用。
新しいぬるま湯に酸素系漂白剤を入れて溶かし、30分から1時間程度浸けおきしてください。
塩素系漂白剤ではないので、注意してください。
(4)洗濯機で通常通り洗います。
洗剤と一緒に通常通りに洗濯機を回せば、ほとんどの場合きれいになります。


かなりべったりと着いているよ!

流水の時点でほぼほぼ落とせていたよ!
乾いた後のアクリル絵の具の落とし方
アクリル絵の具は乾くとプラスチックのように固まってしまうため、完全には落とせないこともあります。
しかし、以下の方法を試せばかなり薄くすることは可能です。
(1)エタノール(消毒用アルコール)を使います。
綿棒や布にエタノールを含ませます。
絵の具部分をトントン叩くように染み込ませます。
※ 色落ちの可能性があるので、目立たない場所で試してから行ってください。
(2)5〜10分放置します。
絵の具が少しずつ溶けて浮いていくイメージです。
(3)絵の具が柔らかくなったら、布や歯ブラシなどで優しくこすり取ります。
激しくこすると生地を傷めてしまうので気を付けましょう。
(4)酸素系漂白剤の使用。
新しいぬるま湯に酸素系漂白剤を入れて溶かし、30分から1時間程度浸けおきしてください。
(5)中性洗剤+ぬるま湯で洗い流します。


服についたアクリル絵の具は、完全に乾いてしまっています。
気がついた時にはすでに乾いていたので、諦めてたよ!
しかも、禁忌とされている乾燥機にもかけてしまってた。
.

こちらが上記の落とし方を実施したものです。
光の加減で生地の色合いが違うように見えてしまってごめんね。
アクリル絵の具は部分的には落ちたけど、ほとんど残ってしまってます。
ちなみにクレンジングオイルでも試してみたけど、結果は同じだったよ。
専用のリムーバーを使ってみる
画材店などで販売されている「スーパークリーナー」も効果的です。
筆や画材用のクリーナーでも使用できるかもしれませんが「衣類に使用できる」とうたっているものが以下になります。
ターレンススーパークリーナー
服の生地別、アクリル絵の具の落とし方・注意点
アクリル絵の具がついてしまった服の素材によっても、気を付ける点が変わってきます。
生地別に注意点をあげていきます。
コットン(木綿)
コットンは吸水性が高く染み込みやすいため、アクリル絵の具が着くと厄介です。
しかし、早く処置が出来ればかなりきれいに落とすことが出来ます。
強い薬剤を使うと 色落ちや繊維の劣化が起きる ことがあるので要注意です。
ポリエステル
吸水性が低いため、絵の具が表面に乗っているだけのこともあります。
そのため早ければ落としやすいです。
耐熱性に優れていますが、弱アルカリに弱いです。 薬剤の使用は注意 が必要です。
デニム
デニムは厚手で丈夫な生地であるため、強めのこすり洗いもある程度OKです。
しかし、 インディゴ染料は非常に色落ちしやすい ため、色抜けや色むらになる可能性があります。
制服
洗濯表示を確認 しましょう。水洗いNGの場合は、すぐにクリーニング店へ。
乾いていない場合は、ティッシュやスプーンなどでそっと取り除き、流水で裏から流します。
その後、洗濯表示に沿って洗います。
制服のは毎日着るものです。
もしも乾いてしまっている場合は、専用クリーナーを取り寄せたり、家庭にある代用品で対応するよりも、専門店に相談することを推奨します。
ウール
乾いていない場合は、自分で落とすことが出来る可能性はあります。
ティッシュやスプーンなどでそっと取り除き、水で裏から軽くすすぎます。
洗剤はオシャレ着洗い用を使って、押し洗いします。
タオルにはさんで水分を取り、陰干しします。
しかし、ウールは繊細 なため、無理に落とそうとすると傷んでしまう危険があります。
シルク
シルクはとてもデリケートで取扱注意な素材です。
水、摩擦、薬品、熱のどれにも弱い です。
下手に処理をすると、縮んだり、変形したり、色落ちしたり、ツヤがなくなったりと、元に戻らなくなってしまいます。
まだ乾いていない場合は、ティッシュやスプーンなどでそっと取り除き、湿らせた布で吸い取るように優しく押さえます。
洗剤はオシャレ着洗い用を使って、押し洗いします。
タオルにはさんで水分を取り、陰干しします。
絵の具が乾いてしまっている場合は、家庭で対応するのはかなり難しいと言えます。
大切な「服」を守るために出来ること
アクリル絵の具が服についてしまったときに気を付けるべき注意点、
後悔しないアクリル絵の具の取り扱い方、
大切な服にアクリル絵の具がつかないようにする工夫を解説します。
アクリル絵の具を落とすときのNG行為
熱湯で洗うと、絵の具が繊維により強く固着してしまいます。
また、乾燥機にかける前に完全に落とし切らないと、絵の具が 固まってしまい、落ちにくくなるので注意して下さい。
漂白剤の使用は基本的にNGです。色落ちや生地の痛みのリスクがあります。
使うときは、酸素系漂白剤を使用し、目立たない部分で試してみることをおススメします。
アクリル画を描く時は汚れてもいい服を着る
これが一番のオススメなのですが、着替えることのできる環境であるなら、絵を描く時用の服を用意しましょう。
これで思う存分、絵を描くことに集中出来ます。
さらに、この絵を描く時用の服を身につけることによって「さぁ!描くぞ」と気合も入ります。
月日が経って、絵の具で汚れた絵描きウエアって、味があるなーっ て思います。
アクリル画を描く時はエプロンをつける
小さな絵を少しの時間だけ描くのなら、手軽にエプロンをつけるのもいいと思います。
ズボンやスカートを守るために、丈は長めがベストです。
腕にはアームカバーをつけるとさらに安心です。
アクリル絵の具が飛ばない工夫
アクリル絵の具を混色する時や、筆を水で洗う時など、絵の具が飛びはねがちなシーン があります。
スパッタリングをする時などは、思いがけない方向に絵の具が飛んでしまうこともあります。
また、キャンバスに下地などを刷毛で塗る時や、大きい画面にたくさんの絵の具を置いていくときなども、気がついたら思った以上に飛んでいることがあります。
そのような時には、必要以上に飛ばないようにそっとやってみたり、筆に絵の具を含ませ過ぎないのが良いかと思います。
↓パレットについたアクリル絵の具の落とし方についてはこちらです。
まとめ:服にアクリル絵の具がついてしまった方へ
服についてしまったアクリル絵の具を落とすには「乾く前に」「すぐに対応する事」が重要です。
服の素材によっても、注意点が異なりました。
そして何より大切なのは「予防する事」です。
高価な服や大切な衣類、デリケートな素材の場合は、
無理に自分で何とかしようとせずに、クリーニング店に相談するのが良いと思います。

服についたアクリル絵の具を落とすのは、家庭では本当に手間と時間がかかります。
専用クリーナーを使う場合は、それを購入しなければいけません。
時間もお金も使ってしまいます。
絵を描く時用ウエアを着用して、思う存分、自由に絵描きライフを満喫していきましょう。
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