アクリル絵の具におすすめの画用紙は?【初心者必見】3種類紹介

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こんにちは!

猫を愛するアクリル画家、松井京丸です。

↑『海辺の小島とシーニャンズ』(アクリル絵の具)

 

「アクリル絵の具で作品を作ってみたいけれど、普通の画用紙で本当に大丈夫?」

「絵の具がにじんだり、紙が波打ったりするのが心配…」

「いきなりキャンバスを買うのはハードルが高いな」

そう悩んでいませんか?

 

京丸

ボクたちは子供のころから、クレヨンで画用紙に描き、色鉛筆で画用紙に描き、

水彩絵の具で画用紙に描き、と「画用紙」に慣れ親しんできています

 

しかし、アクリル絵の具で描く場合、特性を理解せずに画用紙を選ぶと、

せっかくの作品が台無しになってしまうことがあります。

特に、水彩絵の具とは全く異なる乾き方や定着の特性を持つため、

 紙選びが成功のカギ を握ります。

 

クッキー
お店に行くと紙がいっぱいあって、どれにしたらいいのかわからないよ~!

京丸
大丈夫!この記事を読んだら、もう紙選びで悩まなくなるよ。

 

この記事では、アクリル絵の具の特性を最大限に活かし、

あなたの描きたい表現をサポートする最適な紙の選び方を徹底解説します!

 

この記事を読み終えたら、あなたはもう紙選びに迷うことはなくなり、

アクリル絵の具での作品制作をすぐに安心して始められるようになります。

 

それではよろしくお願いいたします。

 

目次

【知識】アクリル絵の具の特性を知る!紙選びを左右する3つのポイント

この章でわかること
  • アクリル絵の具特有の「耐水性」「速乾性」が紙に与える影響
  • 紙の選定で失敗しないための、絵の具の基本特性

アクリル絵の具に最適な紙を選ぶ前に、まずはこの絵の具が持つ「水彩絵の具」や「油絵の具」とは異なる固有の特性を理解することが重要です。

この特性こそが、紙に求められる条件を決定づけます。

乾燥後の「耐水性」が紙に与える影響

アクリル絵の具の最大の特性は、乾燥すると水に溶けなくなる「耐水性」を持つことです。

この性質により、紙の内部に絵の具の成分が浸透しすぎたり、逆に剥がれやすくなったりする現象が生じます。

<紙の強度が必要な理由>

  • 絵の具が乾く際に、紙の繊維を引っ張る力が働くため、薄い紙や強度の低い紙は反ったり、波打ったりしやすくなります。
  • 耐水性が高いため、一度描いた上に何度も重ね塗りをする際も、紙が負けないだけの強度が必要です。

京丸
アクリル絵の具は乾くと水に溶けないから、紙の強度が本当に大切なんです。薄い紙だと絵の具の乾燥で紙が引っ張られて、作品が反り返ってしまいます!

短時間で乾く「速乾性」のメリットとデメリット

アクリル絵の具は乾燥が非常に速く、水彩絵の具のように長時間濡れた状態を保ちません。

この特性は作業効率を上げますが、紙に対して以下の影響を及ぼします。

メリット 素早い重ね塗りが可能になり、紙が水に濡れる時間が短いため、比較的紙への負担は少ないです。
デメリット グラデーションやぼかしなどの表現をする際、速乾性に対応できず失敗しやすくなります。この場合、紙の吸水性を利用して描くテクニックが必要になります。

絵の具の定着を決める「水溶性」の特徴

アクリル絵の具は水で溶いて使用するため、描画中は水分を含んでいます。

水を使用する分、紙が一時的に膨張し、乾燥後に収縮します。

この収縮に耐えられるかどうかが、紙の品質に大きく関わります。

アクリル絵の具の定着力が非常に高いのは、

アクリル樹脂(ポリマー)が紙の繊維の隙間に入り込んで固着するためです。

京丸
ほぼなんにでも塗ることができるアクリル絵の具ですが、ツルツルの面では剥がれやすくなります。なので、プラスチックならヤスリをかけたり、パネルにはジェッソを塗ったりします。

 

補足:ポリマーと定着力
アクリル絵の具に含まれるアクリル樹脂(ポリマー)が、乾燥時に紙の繊維に絡みつくことで、非常に強固な定着力を発揮します。この定着力の高さが、紙の強度を必要とする主な理由です。

 

【基本】アクリル絵の具に「画用紙」は使える?おすすめな紙の選び方

この章でわかること
  • 「画用紙」がアクリル絵の具に適しているかどうかの結論
  • 紙の厚さ、テクスチャ、吸水性という3つの重要基準

結論から言えば、一般的な画用紙もアクリル絵の具で描くことは可能ですが、

表現の幅や仕上がりの品質を考慮すると、用途を選ぶ必要があります。

さらに、最適な紙を選ぶための基準も見ていきましょう!

最も重要!アクリル絵の具に耐えられる「紙の厚さ・強度」基準

■↑左側はmaruman図案シリーズ(画用紙)、右側はMUSEホワイトワトソン(水彩紙)。

紙の厚さ(坪量)は、アクリル絵の具の水分や重さ、そして乾燥時の収縮力に耐えるために非常に重要です。

  • 最低限の基準: 150g/m² (厚口画用紙程度)
  • 推奨される基準: 200g/m² 以上(水彩紙の標準以上)

特に、絵の具を厚く塗る場合(インパスト技法)や、メディウム(盛り上げ材など)を混ぜる場合は、250g/m²以上厚い紙や、紙の繊維が密で強度が高いものを選ぶことが必須です。

発色や表現を変える「紙の目(テクスチャ)」の選び方

■↑maruman vifArt (水彩紙)細目、中目、荒目。

上から、アクリル絵の具水なし、水多め、鉛筆、パステル、クレパス。

紙の表面の凹凸(紙の目)は、アクリル絵の具の発色と描画感に影響を与えます。

  • 細目(ホットプレス): 表面が滑らかで、ペン画や細密描写、にじみや薄塗りなど水彩風の表現に適しています。
  • 中目(コールドプレス): 最も一般的で、ある程度の厚塗りから水彩風まで対応できる汎用性の高さが魅力です。
  • 荒目(ラフ): 大きな凹凸があり、絵の具が溝に入り込み、力強いタッチや厚塗りのテクスチャを強調したい場合に適しています。

細密イラストを描くならツルツルの細目、風景画など大胆なタッチを出したいなら荒目がおすすめです。

表現したい世界観に合わせて紙の目を選ぶと、仕上がりが全然違ってきますよ!

京丸
ボクは細密に描くわけではないけれど、細目が好きです。サラサラ描けて気持ちいいんです!描き心地の好みも大切ですね!

吸水性が低すぎると起こるトラブルとは

紙の吸水性は、絵の具の定着と発色に直結します。

吸水性が低すぎる紙(表面がツルツルしたコート紙など)を使うと、以下のトラブルが発生します。

  • トラブル例: 絵の具の定着が悪くなり、乾燥後に擦ると剥がれ落ちることがある。絵の具が表面で水を弾いてしまい、ムラになりやすい。
要注意!定着不良のリスク
ケント紙のように吸水性の低い紙にアクリル絵の具を塗る場合、乾燥後に絵の具が表面から剥がれてしまうリスクがあります。必ずジェッソなどの下地処理を行ってください。
京丸
ケント紙は、細かいペン画を描いて、アクリル絵の具で部分的に色を入れるという描き方には合っていると思います!

 

【紙の種類別】アクリル絵の具との相性・メリット/デメリット徹底比較

この章でわかること
  • アクリル絵の具と「画用紙・水彩紙・キャンバス」の相性を徹底比較
  • あなたの描画スタイルに最適な紙の具体的な種類がわかる

ここでは、アクリル絵の具を使う際によく検討される紙の種類について、

相性と特徴を詳しく比較します。

 

画用紙:「手軽さNo.1」だが厚塗りには不向き

■↑maruman 図案スケッチブック(画用紙)

●特徴 アクリル絵の具との相性 メリット デメリット
●手軽  日常のスケッチや練習用であれば問題なし  どこでも手に入る、安価 波打ちやすい、厚塗りに耐えられない
●厚みが薄い 150g/m²程度が多い 軽くて扱いやすい 乾燥時に紙が反りやすい

 

水彩紙:汎用性が高いが価格帯は高め

■↑maruman vifArt 細目(水彩紙)

アクリル絵の具の特性に最も適した紙の選択肢の一つです。

●特徴 アクリル絵の具との相性 メリット デメリット
●水彩画対応 アクリル画にも最適 アクリル絵の具の水分や収縮力に耐えられる 画用紙より高価
●厚みがある 180g/m²以上、300g/m²程度のものが人気 乾燥時に紙が反りにくい、強度がある 取り扱いが少し困難

 

キャンバス・パネル:本格的な作品制作での選択肢

■↑kawachi プチキャンバス白

大作や厚塗り(油絵のような表現)が可能。(写真はプチサイズですが~)

紙のような波打ちは一切ありません。

●特徴 アクリル絵の具との相性 メリット デメリット
●布・木材ベース アクリル絵の具の特性を活かすことが出来る アクリル絵の具の水分や収縮力に耐えられる 画用紙より高価
●重厚感 アクリル絵の具のあらゆる技法に応えてくれる 描いてすぐに飾ることが出来る、販売も可能 取り扱いに注意が必要

 

【比較表】用途別・表現別おすすめ度

画用紙 水彩紙 キャンバス・パネル
練習用
スケッチ ×
本格的に描く
販売用 ×

◎:最適です  〇:使用可能  △:大丈夫な場合もある  ×:適していない

 

京丸
ボクは練習用は画用紙や水彩紙、本格的に描く時にはパネルを使っているよ!

 

【本題】画用紙を含めたアクリル絵の具におすすめの紙3選

この章でわかること
  • すぐに購入できる具体的なおすすめ製品3選
  • コスパ重視の練習用から本格作品向けまでを網羅
  • 独自検証に基づいた発色の違いの解説

最後に、今すぐ購入できる、アクリル絵の具の初心者におすすめの具体的な紙製品を3種類紹介します。

 

スケッチブックタイプ:手軽さと描き心地

●maruman 図案スケッチブック(画用紙)

●CANSON XL (画用紙)

●MUSE ホワイトワトソン・ブック(水彩紙)

■↑左からmaruman、CANSON XL、MUSEです。

maruman 図案スケッチブックはお手頃価格で、手に入りやすい画用紙の定番品です。

大きさも様々な物が揃っています。

コスパが良いので気負うことなく描けて練習にピッタリです。

CANSON XLは画用紙ですが、絵の具を置きやすく発色が良いです。

水分に弱いのは否めませんが、たくさん描くのには適しています。

MUSE ホワイトワトソン・ブックはさすが大御所の水彩紙スケッチブック。

厚塗りも、水分多めの薄塗りにも対応して、紙が反ることもありません。

京丸
ボクは小さなサイズを持ち歩きようにして、大き目は家に置いています!混色した絵の具を試し塗りするのにも使っています!

●↓maruman 図案スケッチブック

 

●↓CANSON XL スケッチブック

●↓MUSE ホワイトワトソン・ブック

パッド製本タイプ:1枚ずつ取り外して描ける

●maruman 図案スケッチブック・天のり製本(画用紙)

●maruman vifArt (水彩紙)

描く前に1枚にしても良いし、描いてから外しても良いです。

スケッチブックと違って、きれいに1枚になるのが嬉しい。

京丸
ボクは最初に1枚切り離してから描くタイプです!

●↓maruman 図案スケッチブック・天のり製本

 

●↓maruman vifArt

 

ブロックタイプ:本格的な作品制作におすすめ

●MUSE ホワイトワトソンブロック(水彩紙)

水張りなしで使える「水彩紙のブロックタイプ(周囲が糊で固められているもの)」。

厚塗りに対する耐久性や発色の良さなど、

本格的な作品制作に適しているいます。

●↓MUSE ホワイトワトソンブロック

 

【独自検証】画用紙VS水彩紙

■↑左からCANSON XL、maruman、MUSE。上からチューブそのまま、ナイフで伸ばした、乾いた筆、水分多め。

画用紙「CANSON XL スケッチブック」「maruman 図案スケッチブック」と

水彩紙「MUSE ホワイトワトソン・ブック」で、

厚塗り(絵の具チューブそのまま)薄塗り(水多め)など試して比較してみました。

画用紙
水彩紙
メーカー CANSON XL maruman MUSE
塗り心地 なめらかでするする描ける。 水分量を調節することで描きやすくなる。水分が多すぎると馴染みにくい。 とてもなめらか。水分量にかかわらず描きやすい。
発色 きれいに発色している しっかり塗れば大丈夫 とても美しい発色
乾燥後の状態 水分多めの部分は紙が反っている。1度ぬりならそれほど気にならない。 水分多めの部分はかなり紙が反っている。重ね塗りをしたら、もっとふにゃふにゃになりそう。 どの部分も紙は反っていない。厚塗りの絵の具も割れたりしていない。
感想 表面がなめらかでとても描きやすく、絵の具のノリも良かった。じゃんじゃん描きたくなる画用紙です。 気負いなくザクザク描けるのが何よりのメリットだと思った。きっとこれからもたくさんお世話になると思います! 高級感があるので、描き始めは少し緊張しますが、しっかりとアクリル絵の具を受け止めてくれるのが頼もしい。

京丸
これまでmarumanは何冊使ったかわからないくらい!

今はCANSON XLが大のお気に入りです。

本番はパネルに描いているので、これからもこの2つの画用紙にはお世話になると思います!

 

【Q & A】アクリル絵の具と画用紙について:よくある質問

シエル
もっとおしえて!

Q.画用紙には下地を塗った方がいいの?

A.安価で薄い画用紙を使う場合は、使用してみることをおススメします。

絶対に必要というわけではありませんので、初めは使用しなくてもOK。

描くことに慣れてきたら、画用紙でも使用してみましょう!

やりかたは簡単です。

絵を描く前に下地材(ジェッソ)を塗るだけです。

しっかり乾燥させたら、アクリル絵の具で描いていきましょう。

●↓ホルベイン・ジェッソ

Q.画用紙の水張りってなに?

A.紙を水で濡らしてパネルやボードに貼り付け、乾燥させてピンと張った状態にすることです。

描画中や描画後の紙の波打ちを防げます。

初心者さんにはハードルが高いかもしれないので、最初は無理に挑戦しなくてもいいかなと思います。

でも、めっちゃ簡単な水張り方法があるので、紹介します。

展覧会に出すような大きな本気作品には向きませんが、最初の一歩にはとても良いです!

<めっちゃ簡単な水張りの方法>

  • 用意するものは、画用紙、マスキングテープ、キッチン用スポンジ、画板(100均にも売っている)もしくは木製のまな板(100均に売っています)。
  1. 画板の上に画用紙を置いて、水分を含ませたスポンジで濡らします。結構、大胆にやってOK。
  2. 画用紙をぐるりと囲むようにマスキングテープを貼ります。
  3. そのまま一晩、乾燥させます。
  4. 乾燥したら絵を描きます。
  5. 絵を描き終えたら、乾燥させて、マスキングテープをはがします。

京丸
水で濡らしたときはふにゃふにゃになるんですが、マスキングテープを貼って乾かすとピンと張ります!

 

Q.画用紙でも仕上げにニスは必要ですか?

A.画用紙でも作品保護用のニスを施しましょう。

アクリル絵の具は耐水性があり変色しにくいですが、

ニスを塗れば安心ですし、仕上がりが美しくなるのでおすすめします。

●↓ホルベイン・クリスタルバーニッシュ

Q.アクリル絵の具の乾燥時間を短縮する方法は?

A.扇風機やドライヤーの温風ではない冷風を当てることで、乾燥時間を短縮できます。

ただし、急激な乾燥は紙の反りを助長することがあるため、自然乾燥が推奨されます。

また、ジェッソなどの下地材を薄く塗っておくと、吸水性が調整され乾燥が安定します。

クッキー
ドライヤーしていいんだね!

 

【まとめ】アクリル絵の具と画用紙を最大限に活かす方法

アクリル画制作には欠かせない紙について見てきました。

特に今回は、身近にあるアクリル絵の具で使える「画用紙」のおすすめを紹介しました。

販売用や展覧会用の絵画には向きませんが、

画用紙は手軽に使えてコスパも高くて、なくてはならないものですよね!

 

アクリル絵の具の制作における紙選びは、あなたの表現を左右する非常に重要なプロセスです。

この記事の要点
  • 特性の理解: アクリル絵の具は耐水性と速乾性があるため、紙には「厚さと強度」が必須。
  • 画用紙の限界: 用紙は練習用には使えるが、本格的な厚塗りや大作には水彩紙やキャンバスをおすすめします。
  • 対策の実行: 紙の反りを防ぐ「水張り」や、定着力を高める「ジェッソ」などの一手間を加えることで、仕上がりが格段に向上します。

 

京丸
今回の記事の知識を活かして、あなたのアクリル絵の具ライフをさらに豊かなものにしてください!

 

 

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