
↑『瞬きのあいだ』(アクリル絵の具)
「お気に入りの布小物を自分色に染めたい」
「子供の持ち物にオリジナルイラストを描きたい」
と思ったとき、真っ先に思い浮かぶのは
手軽に試すことのできる「100均のダイソー」 ですよね。
でも、「安い絵の具で本当に染まるの?」
「洗濯したら全部落ちてしまうのでは?」と不安になる方も多いはず。
この記事では、元看護師であり現在は画家として毎日絵の具に触れている私が、
科学的な根拠と現場での経験に基づいた「ダイソーアクリル絵の具を使った布染め方法」を徹底解説します。
この記事を読めば、100均材料を使って「洗濯しても落ちない」プロ級の布リメイクが楽しめるようになります。
ダイソーのアクリル絵の具を使った布染めの手順 絶対に欠かせない「布用メディウム」の使い方 そして実際に洗濯機で洗った耐久テストの結果
それでは、よろしくお願いします。
100均ダイソーのアクリル絵の具は布染めに使えるのか?
100均ダイソーのアクリル絵の具で布染めができるかどうかについて、
アクリル絵の具が布に定着する仕組みを見ていきながら、考察していきます。
・「布用メディウム」がなぜ必要なのか
・100均で道具を揃える際の注意点
アクリル絵の具の特徴
アクリル絵の具は、乾くと耐水性になるという性質を持っています。
そのため、基本的には布に描くこと自体は可能です。
しかし、そのまま塗ってしまうと洗濯時にパキパキと割れて剥がれたり、布がゴワゴワと硬くなってしまったりすることがあります。
アクリル絵の具が布に定着する仕組み
アクリル絵の具は樹脂でできているため、乾燥するとプラスチックのような膜を作ります。
布の繊維の隙間にこの樹脂が入り込むことで色が定着しますが、専用の補助剤(メディウム)なしでは、繊維の動きについていけず、剥離の原因になってしまいます。
「布用メディウム」の役割と重要性
布用メディウムは、絵の具の接着力を高めつつ、乾燥後の膜を柔らかく保つ役割があります。
これを混ぜることで、アクリル絵の具に柔軟性が生まれ、布の繊維にしっかりと定着するようになります。
100均ダイソーで道具を揃える際の注意点
ダイソーの布用メディウムは110円(税込)という低価格ながら、非常に優秀な性能を持っています。
しかし、100均という特性から、いつもお店にあるとは限らず、実際何軒か回った店舗では取り扱いがありませんでした。
ダイソーはネット販売もしていますが、かなりの数量を買わないと送料がかかってしまうため、逆にお手頃じゃないことになってしまいます。
すべてを100均の道具で揃えるのも、意外と根気が必要 なことがわかります。

布用の絵の具って? 布製品をどんどん染めていきたいのなら、専用の布用絵の具をおすすめします。しかし、ちょっと試してみたい、手持ちのアクリル絵の具を活用したいなら、ファブリックメディウムを混ぜる方法が簡単で最適です。プロ視点でも、ダイソー絵の具は発色が素直でメディウムとも好相性ですよ。
●↓ファブリック・メディウム
失敗しない!ダイソーアクリル絵の具布染めの必須アイテム
さっそく、アクリル絵の具で布染めをする準備をしていきましょう。
アクリル絵の具で布染めの準備物品
■↑今回、使用した物品。アイロンとファブリックメディウム以外はダイソーです。
アクリル絵の具
お好みの色:今回はダイソーアクリル絵の具を使用しました
布用メディウム
今回はターナーファブリックメディウムを使用しました(ダイソーで欠品だったため)
筆
広く塗りたい場合は平筆が便利です
パレット
使い捨ての紙製品がおススメです
染めたい布製品
綿素材が最も染まりやすいです
アイロン
仕上げの定着に必須です
洗面器
バケツでも可。全体染めの時に使用します
あると便利
メイク用スポンジ、キッチン用スポンジ、使い捨てビニール手袋
ダイソーのアクリル絵の具と画材について
ダイソーのアクリル絵の具は、適度なとろみがあって布染めにも使いやすいテクスチャーです。
筆やパレットも全部100均で揃うのが嬉しいですね!
また、ダイソーなら、小さいトートバッグやハンカチ、ランチョンマットなど、染めるための土台となるアイテムも豊富に揃います。
まずは小さなものから挑戦してみるのがおすすめ です。
■↓ダイソーのアクリル絵の具について検証解説した記事はこちらです。参考にしてみてください。
ダイソーアクリル絵の具で布染め【全体染め】しっかり染まる手順
ここからは、実際に布を染める工程をステップバイステップで解説します。
この手順を守るだけで、洗濯への強さが大きく変わります。
今回は、ダイソーで見つけた「巾着袋」を染めようと思います。
「これ可愛いけど推しカラーがないな~?」
なんて時に、試したらいいですね!
■↓こちらが買ってきた状態の巾着袋。
■↓こんな風に全体を染めることが出来ます。
■↓こちらの動画で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
手順1:アクリル絵の具とメディウムの「黄金比率」で混ぜる
基本の比率は「アクリル絵の具:メディウム = 1:1」です。
これをしっかり守ることで、柔軟性と密着力が生まれ、洗濯耐性が格段に上がります。
全体染めの場合、ここへ水を100ml程度入れて、溶かします。
今回は17cm×15cmサイズの巾着袋ですが、それよりも大きなものに染めたい場合は量を増やしてください。
比率
今回の使用量(大きさ)
染める布の大きさ
17cm×15cm(巾着なのでその倍の布量)
アクリル絵の具
1
直径3cm程度
ファブリックメディウム
1
直径3cm程度
水
10
100ml程度

手順2:布全体を染めていく
アクリル絵の具液を洗面器やバケツに入れます。
そこへ染めたい小物(今回は巾着袋)を入れて浸します。
1分程度待って、しっかり絞ります。
手順3:しっかり乾燥させる
新聞紙などの上に広げて、しっかり24時間以上は乾燥させます。
手順4:仕上げのアイロンで定着させる
あて布をして、中温のアイロンで1〜2分じっくり熱を加えます。
これが最後の「定着の儀式」となり、樹脂が布にしっかり食い込みます。
ダイソーアクリル絵の具で布染め【部分染め】しっかり描ける手順
全体染めが出来たら、次はワンポイントイラストやマークなどで布を染めてみましょう!
今回はランチョンマット(ダイソーで購入)にワンポイントイラストを描いていきます。
■↑完成したワンポイントイラスト入りのランチョンマット。
家族で別々のイラストを描いたら、個別化ができていいですね!


手順1:アクリル絵の具とメディウムの「黄金比率」で混ぜる
全体染めと同様に、基本の比率である「アクリル絵の具:メディウム = 1:1」で混ぜます。
これをしっかり守りましょう。
イラストやマークを描く場合は、水は入れずに使います。
手順2:布へ均一に塗布するテクニック
一度に厚塗りするのではなく、薄く伸ばすように少しづつ塗るのがコツです。
絵の具が繊維の奥まで染み込むように意識しましょう。
しみ込みにくい所は、筆先でちょんちょんとつつくようにすると色が入っていきます。

手順3:完全に乾燥させるためのポイント
自然乾燥で24時間以上置くのが理想です。
表面が乾いていても、中の樹脂が固まっていないと色落ちの原因になります。
焦らずしっかり乾かしましょう。
手順4:仕上げのアイロンがけで定着力を高める
ここでも仕上げのアイロンが重要になります。
あて布をして、中温のアイロンで1〜2分じっくり熱を加えます。
■↓こちらでもアクリル絵の具による布の染め方を解説しています。絞り染めなども紹介していますので、参考にしてみてくださいね。
【徹底検証】「布の素材による染まり具合」と「洗濯耐久実験」
自然繊維の代表である綿(コットン)と化学繊維のポリエステルで比較実験をしました。
ダイソーアクリル絵の具でどんな風に布染めできるのか?
また、皆さんが一番気になるのは「本当に落ちないのか?」という点ですよね。
さらには、他の衣類への色移りも心配です。
実際にダイソーのアクリル絵の具で染めた布を洗って試します。
実験概要:自然繊維vs化学繊維
布染め実験のやり方は、こちらの3つです。
(A)アクリル絵の具のみ (B)アクリル絵の具+ファブリックメディウム (C)アクリル絵の具+木工用ボンド
この3種類の絵の具を「綿」と「ポリエステル」それぞれに塗布して、染まり具合を検証します。
木工用ボンドはファブリックメディウムの代用ができるという記事をたまにみかけるので、そちらも同時に検証することにしました。
■↑左側青色の生地が「綿」。右側ベージュの生地が「ポリエステル」。
アクリル絵の具は、上から(A)アクリル絵の具のみ、(B)アクリル絵の具+ファブリックメディウム、(C)アクリル絵の具+木工用ボンドです。
検証1:【素材別】アクリル絵の具で布染め
■↑左側の青い記事が綿。右側のベージュの記事がポリエステルです。なんだか怖い画像になってしまって、すみません!
布の色が違うので、色が違うように見えてしまいますが、
(A)と(B)はそんなに変わらない感じです。
(C)はあきらかに白っぽいピンクに近い色になっていました。
まとめると下表のようになります。
綿(コットン)
ポリエステル
(A)アクリル絵の具のみ
布にしみ込んでいく感じがありました
布をはじくような感じあり
(B)アクリル絵の具+ファブリックメディウム
密着感がありました
(A)ほどではないが、はじくような感じあり
(C)アクリル絵の具+木工用ボンド
発色が白っぽくなりました
発色が白っぽくなりました
検証2:洗濯実験【手洗い】
まずは「手洗い」です。
手洗い程度じゃ落ちないのでは?と思っていたのですが、
洗っている途中で「C」(アクリル絵の具+木工用ボンド)が流れてきて焦りました。
■↑中性洗剤を使って、手洗いした状態です。
完全に(C)のアクリル絵の具+木工用ボンドが滲んでしまっています。
検証3:洗濯実験【洗濯機】
次に「洗濯機」で通常通りに洗いました。
それぞれ別々のネットに入れ、色移り検証のために
白いタオルと一緒に洗濯をしました。
■↑洗濯機後通常コース後の状態です。
さらに(C)の色が落ちてきました。
特にポリエステルではそれが顕著です。
白いタオルへの色移りは大丈夫なようです。
検証4:洗濯実験【洗濯機~乾燥機】
洗濯から乾燥までのフルコースに耐えられるのか?
■↑洗濯から乾燥機までを終えた状態。
綿(コットン)
ポリエステル
(A)アクリル絵の具のみ
△手触りにごわつきを感じます
△少し色が取れている個所あり
(B)アクリル絵の具+ファブリックメディウム
◎布に馴染んでしっかり色も着いています
〇色は乗っていますが布にしみ込まず、ひっついているような感じ
(C)アクリル絵の具+木工用ボンド
×はげました
×はげました
綿素材を使って、アクリル絵の具にファブリックメディウムを混ぜた液で染めるのが最強!!
洗濯時の注意点
必ず24時間以上かけて乾燥させたものを洗うこと。
洗濯機を使う場合は、裏返しにして、ネットに入れてからだと安心です。

アクリル絵の具を定着させたい気持ちと、落としたい気持ちは相関関係にある! アクリル絵の具が綿に定着すると本当に落ちにくいです。つまり、落としたくないものは「綿」を使うといい!ということになりますね。
【Q & A】アクリル絵の具で布染めのよくある質問
アクリル絵の具で布染めをする際に、よくある質問に答えます。

Q:メディウムがない時、木工用ボンドで代用できますか?
A:代用できません。
前章の実験結果からもわかるように、しっかり乾かしてアイロン固定したにもかかわらず、1度目の手洗いで色が流れてしまいました。
また、ボンドだと乾燥後に布がガチガチに硬くなってしまうので、代用はおすすめしません。

Q:水はどれくらい混ぜたらいいですか?
A:基本は水なしでOK。
塗り広げにくい時は、水の代わりに「メディウム」を足すと定着力が弱まらず安心です。
Q:薄い色の布に濃い色の絵の具で染めるのは可能ですか?
A:可能です!
アクリル絵の具は隠蔽力が強いので、下地を隠して綺麗に発色しますよ。
Q:絵の具がひび割れていまったのですが?
A:主な原因は「厚塗り」と「メディウム不足」です。
アクリル絵の具は乾くと硬くなる性質があるため、層が厚すぎると布の動きに耐えられず割れてしまいます。

【まとめ】ダイソーのアクリル絵の具で布染めを楽しもう!
ダイソーのアクリル絵の具と布用メディウムを正しく使えば、
100均のアクリル絵の具を使ったとは思えないほど高品質な布染めが可能です。
大切なのは「1:1の黄金比率」と「仕上げのアイロン」。
そして何より、自由に描くことを楽しむ心です。
この記事では、このような内容を解説してきました。
まずは小物にワンポイントでマークを入れて、
世界にひとつだけのオリジナル作品を作ってみましょう!
- 色落ちを防ぐための「黄金比率」を守る
- 一度に厚塗りせず、薄く伸ばす
- 24時間以上しっかりと乾燥させる
- 仕上げのアイロンで定着力を最大化する

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元看護師のアクリル画家、松井京丸です。
2匹の愛猫と暮らしながら、癒しをテーマにした絵を描いています。