こんにちは!
猫を愛するアクリル画家、松井京丸です。
↑『夜空を飛ぶ猫』
アクリル絵の具を使う人なら必ず感じる 「白だけすぐなくなる問題」。

アクリル絵の具の中でも「白」は最も使用頻度の高い色。
混色やハイライト、下地作りなど、どんな作品にも欠かせませんよね。
どんな場面でも登場する「万能色」だからこそ「白」は常備しておきたい色!
そこで今回は、アクリル絵の具の「白」は大容量で買うべきなのか?
その疑問が解決するように検証していきます。
上手な選び方や、保存方法のコツも紹介しています。
このような方のお役に立てる記事になっています。
それでは、よろしくお願いします。
なぜ「白」はアクリル絵の具で最も重要なのか?
まずは、 アクリル絵の具「白」の重要性 について見ていきましょう。
混色に欠かせない「白」の役割
白は色のトーンを調整するために欠かせない存在です。
理由はシンプルで、どんな色でも明るく柔らかくできるからです。
つまり 「白」は他の色のバランスをとる司令塔のような存在 です。
<…例…>
■↑青(セルリアンブルー)、赤(ペリレーンレッド)、緑(フタログリーンブルーシェード)に
白(チタニウムホワイト)を混ぜました。
たったそれだけで、 こんなに可愛らしい色を 作ることが出来ました!
初心者でも「白の分量を調整するだけで色の印象を操れる」ようになります。
下地としても使える
キャンバスや紙に塗る下地として白を使うと、後に載せる絵の具の発色が良くなります。
絵具の吸収を防ぎ、色の鮮やかさを保てます。
特に大容量タイプの白を持っておくと、下地用にも躊躇なく使えます。
光と立体感を表現する
白は「光」を表す唯一の色です。
ハイライトや反射光に白を置くだけで、絵が立体的に見えます。
つまり、 白は「作品に命を吹き込む色」 なんです。

アクリル絵の具の「白」には種類がある
アクリル絵の具「白」には、大きく分けてチタニウムホワイトとジンクホワイトの2種類があります。
まずは、この違いを知ることが「白選びの第一歩」!
チタニウムホワイト:最もよく使う“万能白”
特徴
不透明で発色が強い。一度塗るだけでしっかり白くなる。
向いている用途
ハイライト、ベタ塗り、混色、下地。
注意点
混ぜすぎると色が白っぽくなりすぎる。
■↑左側はチタニウムホワイトのみを塗っていますが、その白の強さがわかると思います。
右側はチタニウムホワイトとウルトラマリンブルーを混色しました。
ここでも、この白の強さがわかると思います。
ジンクホワイト:透明感を生かした“やわらかい白”
特徴
透明度が高く、軽やかな白。グラデーションや繊細な色作りに向いている。
向いている用途
混色、肌色づくり、ハイライトのぼかし。
注意点
下地としては弱い。
■↑左側はウルトラマリンブルーにチタニウムホワイトを混ぜたもの。
右側は同じウルトラマリンブルーにジンクホワイトを混ぜたものです。
チタニウムホワイトの白の強さ、ジンクホワイトの透明感がわかると思います。
アーティストのおすすめは“使い分け”
ハイライトや下地用にチタニウム、混色用にジンク、というように使い分けをすると、
白が濁らず深みのある作品になります。
特に「チタニウムホワイト」は隠ぺい力が高く、絵全体を明るく見せます。
一方で「ジンクホワイト」は透明度が高く、柔らかなグラデーションを作るのに向いています。
■↑両者の違いは、一目でわかりますね!
チタニウムホワイト
不透明・隠ぺい力が強い
ハイライト・混色・下地
ジンクホワイト
半透明でやわらかい
重ね塗り・光のぼかし
アクリル絵の具「白」を大容量で買うメリット・デメリット
アクリル絵の具「白」を大容量で購入する際のメリットとデメリットを押さえておきましょう。
デメリットも、あらかじめ知っておけば対策が可能になることもあります。

◎メリット:コスパが圧倒的に良い
少量チューブを何本も買うより、大容量ボトルを一本買う方が経済的。
特に練習や背景塗りをよく行う人におすすめです。
◎メリット:安定した色味で作品が統一される
同じメーカー・同じロットの白を使い続けることで、微妙な色ブレを防げます。
作品全体に統一感が生まれます。
◎メリット:詰め替え・保管が簡単
大容量タイプはボトル入りが多く、チューブへ詰め替えることもできます。
密閉容器で保管すれば、長期保存も可能です。

×デメリット:乾燥しやすく、最後まで使い切れないことがある
アクリル絵の具は水性ですが、空気に触れるとすぐ乾きます。
大容量ボトルは開け閉めの回数が増えるため、
どうしても口周りから固まりやすいのが最大の欠点です。
対策
- 使う分だけを小分け容器に移して使う 。
- 使用後 すぐにフタを閉めることを徹底 する。
- フタの内側にワセリンを少量塗る(固着防止)
- たまに木べらなどでかき混ぜる。もしくはボトルを振る。
×デメリット:持ち運びに不向き
外でスケッチやライブペイントをする人には、
大容量ボトルは重くてかさばるというデメリットがあります。
チューブタイプは軽くてコンパクトなのが良い所ですが、
ボトルタイプはスタジオ専用にするのがいいかもしれません。
対策
携帯用には小チューブタイプにするなど、ボトルと併用 しましょう。
ボトルから少量を詰め替えるのもありですが、乾燥に注意が必要です!
×デメリット:初期費用がやや高い
大容量ボトルは1本あたりのコスパは良いのですが、
どうしても初回購入時の価格がチューブより高めになってしまいます。
初心者さんの場合、「続けられるかまだ分からない」段階で買うと、
もしかしたら、 余って無駄になるということもありえます。
対策
最初は 100ml〜200ml程度の「中容量」から試す と安心です。

アクリル絵の具「白」大容量:選び方と保存方法
アクリル絵の具は乾くと固まるから、「大容量=お得」と言い切れない落とし穴もあります。
しかし、それを理解しておけば、選び方や保尊方法で失敗することがなくなります。
チューブよりボトルタイプが便利
大容量(120ml〜500ml)はボトルタイプが主流です。
チューブよりも空気が入りにくく、保存が効きます。
練習にも本番にも使いやすい。 日本製で品質が安定しています。 つや消しでマットな仕上がり。イラストにぴったり。
りキテックス・ベーシックス・チタニウムホワイト 400ml
滑らかな質感で、発色も良く、乾きが均一。
ターレンス アムステルダム・チタニウムホワイト 500ml
高い隠ぺい力とマットな仕上がりの強い白色。
ホルベイン アクリリックカラーヘビーボディ チタニウムホワイト 330ml
発色が非常に良く、年度も高い。

開封後は「密閉・冷暗所」で保管
乾燥しやすいアクリル絵の具は、ふたをしっかり閉めることが最重要!
100円ショップの密閉ケースや絞り出しキャップを使うと長持ちします。
プラスチックケースなどに乾燥材を入れて、そこへアクリル絵の具のボトルを入れるだけです。
高温になる場所や直射日光があたるところも避けましょう。
■↑これはボトルタイプの絵の具ではありませんが、今すぐに使っていない絵の具は、ふたをしっかり閉めたうえで、このようなケースに入れています。
使い切りやすいサイズを複数買うのもアリ
「400mlは大きすぎて乾かしてしまいそう…」と不安がある人は、
120mlを2本ストックする方法もおすすめ!
おすすめの大容量「白」アクリル絵の具3選
これを買っておけば間違いない、安心のアクリル絵の具「白」大容量を紹介します。
りキテックス・ベーシックス・チタニウムホワイト 400ml
- プロから初心者まで愛用されています。
- 滑らかな質感と発色の良さに優れています。
ターレンス アムステルダム・チタニウムホワイト 500ml
- 高い隠ぺい力とマットな仕上がり。
- 日本製で品質が安定しているのに、リーズナブル。

ホルベイン アクリリックカラーヘビーボディ チタニウムホワイト 330ml
- 発色が非常に良く、下地にも混色にも対応。
- 粘度が高く筆跡を残しやすい。
■↓アクリル絵の具の初心者セットの選び方の記事はこちらです。
アクリル絵の具の「白」大容量についての疑問7選【Q & A】
素朴な疑問から、マニアックな疑問まで、
アクリル絵の具「白」大容量についてお答えしていきます。

Q1:そもそも「白」ってそんなにたくさん使うの?
A:はい、ものすごく使います!
白は混色・下地・ハイライトなどあらゆる場面で登場します。
特に練習段階では、「白だけ減っていく…」というのが誰でも経験することです。
だからこそ、最初から大容量タイプを買っておくとお得。
チューブタイプを何本も買うより、コスパが良くて安心です。
Q2:大容量タイプの白は乾きやすくないですか?
A:密閉していれば問題ありません。
アクリル絵の具は水性ですが乾くと耐水性になります。
ボトルの中で乾燥しないように、 使用後のフタの締め方に注意 するだけでOK。
使うたびにキャップをしっかり閉め、直射日光を避けて保存しましょう。

Q3:チタニウムホワイトとジンクホワイト、どちらを買えばいい?
A:基本はチタニウムホワイトでOKです。
透明感を出したいときにジンクホワイトを追加しましょう。
- チタニウムホワイト:濃くて隠ぺい力が高い。初心者向け。
- ジンクホワイト:透明度が高く、重ね塗り向き。
Q4:アクリル絵の具で下地を作る際、「白」で塗るの?
A:ジェッソ(下地材)を使うのが理想的です。
しかし、急ぎの場合や練習では白のアクリル絵の具でも十分代用できます。
コスパはジェッソより劣ってしまいます。

Q5: 「白」の大容量って、どれくらいが目安なの?
A:300ml〜500mlがちょうどいい。
練習中心なら300mlで十分。
作品制作を頻繁に行うなら500mlをおすすめします。
Q6:ボトルタイプをチューブに移して使ってもいいの?
A: 可能ですが、初心者には少し手間かもしれません。
乾燥しやすく、空気が入ると固まりやすいため、
詰め替えるより「中サイズチューブを複数本」買う方がラクな人も多いです。
詰め替えたい場合は、注射器タイプのシリンジを使用して絵の具を吸い上げて、
ソースなどを入れる容器に小分けすることは可能です。

Q7: 全部使い切る前に固まったらどうするの?
A:復活は可能な場合があります。
半乾き状態
まだ少しやわらかい「半乾きの状態」なら、
少量の水で柔らかく戻せる可能性はあります。
やわらかくなってきたら、スパチュラなどでかき混ぜる。
方法
水を混ぜる
効果
手軽で初心者にもできる
注意
水を一気に入れると分離するので、少しずつ入れて様子を見る。
完全に固まっている状態
「完全に固まった場合」は残念ながら元には戻せません。
しかい工夫次第で 二次活用 ができます。
パレットナイフで砕いてテクスチャ素材に → 背景や抽象画の下地として使うと味が出ます。 クラフト・立体作品の素材に → 乾いた絵の具を貼りつけて「質感アート」に。
予防が大事
とにかく「固まらせないための予防策」がとても大事です。
まとめるとこんな感じです。
半乾き
水・メディウムで戻せる
完全に固まった
復活不可。素材として再利用。
予防策
密閉・冷暗所保管・小分け保管がカギ

■↓パレットについたアクリル絵の具の落とし方についての記事はこちらです。
まとめ:大容量の白で制作をもっと快適に!
アクリル絵の具「白」大容量について見てきました。
アクリル絵の具「白」の重要性、種類、大容量で買うメリット・デメリット、
選び方と保存方法、おすすめの大容量「白」の紹介、
【Q & A】コーナーでは、様々な疑問にお答えしてきました。
アクリル絵の具は“乾燥との戦い” です。
「白」は特に消費が早いので、大容量を買うなら「使い方と保存法」をセットで覚えておくと安心です。
「白」はアクリル絵の具の“主役のサポート役”。
頻繁に使うからこそ、大容量タイプを選ぶことでコスパも使い勝手もアップします。

初心者のうちは「まず1本チューブ」「次に大容量ボトル」という順に試すのがベスト。
自分の制作スタイルが見えてきてから、大容量に切り替えると失敗しません。
大切な色「白」を味方につけて、 楽しい絵描きライフ を送りましょう!
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