こんにちは!
元看護師のアクリル画家、松井京丸です。
2匹の愛猫と暮らしながら、癒しと解放をテーマに制作活動をしています。
『瞬きのあいだ』© 2026 アクリル・ネコ/松井京丸(アクリル絵の具)
アクリル絵の具を使って絵を描き始めると、必ずと言っていいほどぶつかる壁があります。
それが「色をどう作ればいいのか分からない」という悩みです。
チューブの絵の具をそのまま使うだけでは、表現できる色に限りがあります。

本記事では、毎日アクリル絵の具を扱うプロの画家としての知見と、
元看護師ならではの実験的・科学的な視点を踏まえて、
アクリル絵の具の混色の基本から解説し、「基本的な色・アクリル画でよく使う色」の混色レシピを表にまとめました!
読み終える頃には、混色表を見ながら自分の描きたい色を自在に作れるようになれます。
ぜひ最後まで読んで、日々の制作に役立ててください。
アクリル絵の具の混色とは?基本の仕組みを知ろう
■↑愛用しているアクリル絵の具です。
まずは混色の基本的な考え方である「三原色」について整理していきます。
仕組みを理解しておくことで、この後紹介する混色表がより使いやすくなります。
アクリル絵の具ならではの混色の特徴も押さえておきましょう。
アクリル絵の具・混色の基本原理(三原色と色相環)
絵の具の混色は「色の三原色」と呼ばれる、赤・青・黄の3色を基本として考えます。
この3色を組み合わせることで、理論上はほとんどの色を作り出すことができます。
例えば赤と黄を混ぜればオレンジ系の色になり、青と黄を混ぜれば緑系の色になります。
「色相環」と呼ばれる色の輪を思い浮かべると、隣り合う色同士を混ぜるとその中間色ができるとイメージしやすくなります。

それぞれの配合で、できる色が変わるのは魔法みたいで、アクリル画を描く醍醐味だと思っています。
色について楽しく学べるページ
色彩心理学協会「色の三原色と光の三原色~混色による色の成り立ち~」
アクリル絵の具ならではの混色の特徴
アクリル絵の具は水彩絵の具や油絵の具と比べて乾燥が早いという特徴があります。
そのため、パレット上で混色する時間には限りがあり、 手早く色を作る必要 があります。
「色の三原色」と「光の三原色」での混色について
混色とは色と色を混ぜることで、他の色が出来ることです。
そのうち「色の三原色」はアクリル絵の具やインクの世界で、混ぜるほど暗く(黒に近く)なります。
一方「光の三原色」はテレビやスマホの画面の世界で、混ぜるほど明るく(白に近く)なります。
種類
3つの色
特徴
色の三原色
マゼンタ(赤紫)、シアン(緑みの青)、イエロー(黄色)
混ぜるほど暗く(黒に近く)なる
光の三原色
レッド(赤)、グリーン(緑)、ブルー(青)※いわゆるRGB
混ぜるほど明るく(白に近く)なる
※今回の記事の混色レシピでは、直観的にわかりやすく、手に入りやすい3色(赤・青・黄)を使用しました。
アクリル絵の具の混色に必須のアイテム
混色をより効率よく行うための道具について紹介します。
混色表で使用したアクリル絵の具
まずは、今回の混色表で使用したアクリル絵の具を紹介します。
使用したアクリル絵の具
色名
使用したアクリル絵の具
赤
ペリレーンレッド(リキテックスプライム)
青
ウルトラマリンブルー(リキテックスベーシックス)
黄
イエローミディアムアソ(リキテックスプライム)
白
チタニウムホワイト(アムステルダム)
黒
オキサイドブラック(アムステルダム)
緑
ディープグリーン(リキテックスベーシックス)
●リキテックスプライム
● リキテックスベーシックス
●アムステルダム
ボクは、アクリル絵の具はリキテックスとアムステルダムを愛用しています。 発色と透明感が抜群で、退色も少ない信頼できる絵の具です。
バニーコルアート :鮮やかな発色とリキテックスの多様な質感が魅力。
ターレンスジャパン :アムステルダムなど、大作にも挑めるコスパと品質。
混色表を作る時に必須なアイテム
画材名
使用した画材
筆
インターロン・フィルバート筆6号
パレット
ホルベイン・ペーパーパレットM
ペインティングナイフ
絵の具を混色するのに便利です!
アクリル絵の具は乾燥が早いため、パレットはペーパーパレット一択です。
アクリルは乾くと固着するので、洗う手間が制作のテンポを止めてしまいます。
●インターロン・フィルバート
●ホルベイン・ペーパーパレット
筆はアクリル絵の具で絵を描く時の大切な相棒です。 使いやすいものを手に持ちたいですね! パレットはホルベインのペーパーパレットを使っています。使い終わったら、そのまま捨てることができてとても便利です。
丸善美術商事 :「インターロン」など、毛先のまとまりとコシが抜群な筆の名門。
ホルベイン :各種絵の具、ペーパーパレット、ボールドキャンバスを扱うメーカー。和の色も得意。滑らかな描き心地で猫の毛並みも表現できます。専門家向けの高品質な絵具から、初心者でも扱いやすい画材まで幅広く展開しています。
アクリル絵の具の基本色混色表【早見一覧】
■↑今回、使用したアクリル絵の具、ペーパーパレット、筆、ペインティングナイフ。
ここからは、実際によく使われる混色の組み合わせを表形式で紹介していきます。
手元に置いておくと、色作りに迷ったときにすぐ確認できて便利です。
アクリル絵の具・基本色同士の混色表
最初は、基本となる色同士を混ぜた場合にできる色の一覧です。
出来る色
混色する色1
混色する色2
混色する色3
オレンジ
赤(1)
黄(1)
紫
赤(1)
青(1)
緑
青(1)
黄(1)
茶色系(グレー系)
赤(1)
青(1)
黄(1)
グレー
白(1)
黒(1)
※表内(1)等の()内の数字はアクリル絵の具の割合です。
アクリル画でよく使う色の組み合わせ早見表
風景画や人物画など、実際の制作でよく使われる色の組み合わせをまとめました。
出来る色
混色する色1
混色する色2
混色する色3
空の水色
白(2)
青(1)
木々の緑
黄(1)
青(1)
白(0.5)
肌色
白(2)
黄(1)
赤(0.5)
深海の色
青(2)
黄(1)
アクリル絵の具の色相別の混色表

この章では、色相ごとに具体的な混色パターンを紹介していきます。
作りたい色から逆引きできるように整理していますので、必要な部分から確認してみてください。

赤系の色を作る組み合わせ
朱色に近い赤を作りたい場合は、赤に少量の黄色を加えます。
反対に、深みのある赤紫を作りたい場合は、赤に少量の青を混ぜていきます。
このように赤を基本にして、混ぜる絵の具の量を調整することで様々な色を作ることが出来ます。
作りたい色
混色する色1
混色する色2
混色する色3
朱色
赤(2)
黄(1)
赤紫
赤(2)
青(1)
ピンク
赤(1)
白(2)
サーモン
赤(1)
白(1)
黄(0.5)
青系の色を作る組み合わせ
赤系の時と同様に、青を基本として、様々な色を混色します。
作りたい色
混色する色1
混色する色2
水色
青(1)
白(2)
紺色
青(1)
黒(0.5)
青紫
青(2)
赤(1)
黄色系の色を作る組み合わせ
黄系も同様に混色します。
作りたい色
混色する色1
混色する色2
明るい黄色
黄(1)
白(1)
黄土色
黄(3)
黒(0.5)
クリーム色
黄(1)
白(2)
緑系・オレンジ系の色を作る組み合わせ
緑は青と黄の配合バランスによって、青みの強い緑にも黄みの強い緑にも変化します。
オレンジも同様に、赤と黄の配合比率によって朱色寄りにも黄色寄りにもなります。
作りたい色
混色する色1
混色する色2
青みの緑
青(2)
黄(1)
黄緑
青(1)
黄(2)
柿色(朱色よりのオレンジ)
黄(1)
赤(2)
みかん色(黄色よりのオレンジ)
黄(2)
赤(1)
茶色系・グレー系の作り方
茶色は三原色をバランスよく混ぜることで作ることができます。
赤を少し多めにすると赤茶色に、黄色を多めにすると黄土色に近づきます。
グレーは白と黒を混ぜるほか、補色同士(赤と緑など)を混ぜることでも作ることができます。
出来る色
混色する色1
混色する色2
混色する色3
茶色
赤(1)
青(1)
黄(1)
赤茶色
赤(2)
青(1)
黄(1)
黄土色
赤(1)
青(1)
黄(2)
グレー
白(1)
黒(1)
グレー
赤(1)
緑(赤の補色)(1)

イエローミディアムアソを少し多めに混ぜた黄土色っぽい茶色をベースに、ペリレーンレッドをほんの少しだけ追加した赤みの茶色を縞模様部分に使ったりしています。
多めに入れ過ぎて、思った色じゃなくなってしまった!と何度も失敗してしまったことがあるので、とても慎重に混色するようになりました。
肌色・グラデーションなど応用的な混色表
基本の混色パターンが分かったところで、次は応用的な混色を見ていきましょう。
使用する色を用いて影の色を作ったり、グラデーションの混色のコツや、白と黒を混ぜるときの注意点も見ていきます。
アクリル絵の具での肌色の作り方
肌色は白をベースに、黄色と赤をごく少量ずつ加えることで作ることができます。
出来る色
混色する色1
混色する色2
混色する色3
肌色
白(2)
黄色(1)
赤(0.5)
肌の影の部分
肌色(2)
青(0.5)
グラデーションを作るときの混色のコツ
グラデーションを作る場合は、隣り合う色同士を少しずつパレット上で混ぜながら中間色を作っていきます。
一度にたくさんの色を作ろうとせず、少しずつ配合を変えながら段階的に混ぜていくと、自然なグラデーションに仕上がります。
白や黒を混色したときの明度・彩度に注意
白を加えると色が明るくなる一方で、彩度(色の鮮やかさ)は下がる傾向があります。
上の画像内「赤」に比べて「赤+白」は、赤よりも明るい色になっていますが、鮮やかさは下がっています。
青と黄も同様です。
■↓アクリル絵の具の基本的な使い方を解説した記事はこちらです。ぜひ参考にしてくださいね。
アクリル絵の具の混色で初心者がやりがちな失敗と対処法
混色に慣れないうちは、色が思った通りにならないことも多いものです。
ここでは、よくある失敗とその対処法について解説します。
アクリル絵の具を混色したら色が濁ってしまった!
原因
複数の色を一度にたくさん混ぜすぎると、色が濁ってしまうことがあります。
対処法
濁りを防ぐためには、混ぜる色の数をできるだけ2〜3色までに抑えることが大切です。
また、白や黒を入れ過ぎると、濁りやすいので少しずつ混ぜましょう。

すると、とてもどんよりと濁った色になってしまいました。
それ以来、黒を混ぜるときには慎重に、ほんの少量から始めることにしています。
アクリル絵の具の混色の際に分量を間違えてしまった!
原因
少なくていい方の絵の具を先に出してしまうと、後から足す絵の具の量の調節が難しくなります。
水色を作りたい時に、青から出してしまって、そこに白を混ぜようとすると、白をどんどん足していかないと水色にならないということが起きるのです。
対処法
間違ってしまったら、やり直せばよいだけなので、気を取り直していきましょう。
少量ずつ混ぜて色味を確認しながら、必要な分だけ徐々に増やしていく方法がおすすめです。
水色の場合は、白を出して、そこに少しずつ青を足していくと上手くいきます。
アクリル絵の具の混色表を使った作品づくりの実例

ここでは、実際の作品制作において混色表がどのように役立つのかを見ていきましょう。
混色の知識があれば、色づくりにも迷いが少なくなります。
アクリル絵の具の風景画:混色表活用例
■↑『空と山の風景』© 2026 アクリル・ネコ/松井京丸(アクリル絵の具)

空の上側
青(コバルトブルー):白(チタニウムホワイト)=1:1
空の中間
青(コバルトブルー):白(チタニウムホワイト)=2:1
空の下側
青(コバルトブルー):白(チタニウムホワイト)=1:2
雲
空の下側の色:黒(オキサイドブラック)=1:ごく少量(つまようじの先くらい)
雲の光
白(チタニウムホワイト)
遠くの山のベース
空の中間の色:緑(フタログリーンブルーシェード)=2:1
遠くの山の影
遠くの山のベースの色:黒(オキサイドブラック)=1:ごく少量(つまようじの先くらい)
遠くの山の明るい所
遠くの山のベースの色:白(チタニウムホワイト)=2:1
この時は、遠くの山のベースを描く時に緑(フタログリーンブルーシェード)を使用しました。
三原色で混色する場合は「空の中間の色:黄(イエローミディアムアソなど)=3:1」で試してみてください。
■↓今回の混色レシピを紹介した風景画の詳しい描き方は、こちらの記事で解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。
アクリル絵の具の静物画:混色表活用例
花や果物は、パレットの上で、あえて絵の具を「100%均一に混ぜ合わせない」状態で筆にとり、画面に置きます。
画面の上で自然に色が混ざり合って、複雑で生き生きとした質感が得られます。
アクリル絵の具の人物画:混色表活用例
人物画の場合は、顔の上の方(おでこ、眉間)は黄色を多めで、骨っぽさを出します。
中間(頬、鼻、耳)は赤を多めにして、血色感を出します。
下の方(口元や首元)は青を入れて、陰を作ります。

【Q & A】アクリル絵の具の混色表に関する質問

Q:アクリル絵の具は何色あれば混色できますか?
A:赤・青・黄の三原色があれば理論上はどんな色も作ることが出来ます。
その3色に加えて、白と黒があれば、さまざまな色を混色で作ることができます。
Q:アクリル絵の具の混色で作れない色はありますか?
A:金・銀・蛍光色は顔料の特性上、混色では作れません。
これらは専用の絵の具を用意しましょう。
Q:アクリル絵の具で混色した色は乾くと変わりますか?
A:アクリル絵の具は乾燥すると色味がやや濃く、暗く見える傾向があります。
そのため、混色する際は乾いた後の色味も想定しておきましょう。

Q:アクリル絵の具を使う時に便利な混色表アプリはありますか?
A:いくつかの便利なアプリがあります。
「ArtistAssistApp(アーティスト・アシスト・アプリ)」はスマホやパソコンのインターネットブラウザ(SafariやGoogle Chromeなど)から、登録不要ですぐに開いて使えるウェブアプリです。
手持ちの絵の具を登録して使える ので、より確かなシミュレーションができます。
スマホで手軽に使いたい場合は、Real Color Mixer(リアル・カラー・ミキサー)もおススメです。
デジタル上の光の三原色(RGB)の混色ではなく、現実の絵の具(顔料)が持つ光の吸収や反射をシミュレートしているのが最大の特徴です。

まとめ|混色表を活用してアクリル絵の具の表現の幅を広げよう
アクリル絵の具の混色は、三原色の考え方を基本としながら、配合の比率を少しずつ変えることで無限に近いバリエーションを生み出すことができます。
今回紹介した混色表を参考にしながら、実際に手を動かして色を作ってみることで、感覚的にも配合のコツがつかめるようになっていきます。
- アクリル絵の具の混色の仕組み
- アクリル絵の具の混色で必須のアイテム紹介
- アクリル絵の具:基本の混色表
- アクリル絵の具:色相別混色表
- アクリル絵の具:応用的な混色表
- アクリル絵の具の混色でやりがちな失敗と対処法
- アクリル絵の具の混色表を使った作品作り

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