こんにちは!
元看護師のアクリル画家、松井京丸です。
2匹の愛猫と暮らしながら、癒しと解放をテーマに制作活動をしています。
「空を描いてみたいけれど、アクリル絵の具はすぐに乾くから難しそう…」
「雲の立体感は自分には無理かも…」
そんな風に思っていませんか?

本記事では、毎日アクリル絵の具を扱うプロの画家としての知見と、
元看護師ならではの実験的・科学的な視点もふまえて、
「青空のグラデーションとふわふわの雲」の描き方、よくある失敗とその解決策も詳しく解説します。
最後まで読めば、あなたもお部屋に飾りたくなるような素敵な空が描けるようになります。
それでは、よろしお願いします。
【準備】アクリル絵の具で「空と雲」を描く時の必須アイテム
アクリル絵の具で空を描くとき、たくさんの色を揃える必要はありません。
まずは基本の道具を整えるところから始めましょう。
- アクリル絵の具で「空と雲」を描くために最低限必要な道具
- プロが実践している「描きやすい環境づくり」のコツ
- 「空と雲」を描くための必須アイテムリスト
これだけでOK!アクリル絵の具・基本の3色
空を描くために最低限必要なのは、青・白・黒の3色です。
この3色があれば、 青空のグラデーションと、空に浮かぶ雲も立体的に表現 できます。
慣れてきたら、絵の雰囲気によって、この基本3色に別の色を足していくといいですね。
ボクは「コバルトブルー、チタニウムホワイト、オキサイドブラック」をよく使っています。
●↓リキテックスベーシックス(コバルトブルー)
●↓アムステルダム(チタニウムホワイト、オキサイドブラック)

バニーコルアート :鮮やかな発色とリキテックスの多様な質感が魅力。
ターレンスジャパン :アムステルダムなど、大作にも挑めるコスパと品質。
筆:空と雲で使い分けよう
■↑今回の「青空と雲」で使用した筆。
筆は、空の広い面を塗るための平筆(丈夫なナイロン製がおすすめ)と、
雲などの細部を描くための丸筆(硬めの豚毛がおすすめ)の2種類があるといいですね。
あると便利なのが毛が扇状になったファン筆で、空のグラデーションの境界線をぼかすときに使用します。
これは、平筆やハケなどでも代用できます。
雲の光をぼかすときには、ステンシル用の毛先がフラットになった筆が便利です!
■↑ステンシル用筆。
ステンシル用筆は毛先が平らになっているので、 トントン叩くと雲の境界線をぼかしやすい です。
本来ステンシルをするときに用いる筆で、毛先が短く平らで、コシの強い筆です。
●インターロン平筆(ナイロン)
●インターロン丸筆(ナイロン)
●ホルベイン・ファン筆
●ホルベインKAシリーズ(豚毛)
●ステンシル筆

丸善美術商事 :「インターロン」など、毛先のまとまりとコシが抜群な筆の名門。
ホルベイン :専門家向けの高品質な絵具から、初心者でも扱いやすい画材まで幅広く展開しています。
水入れ:キレイな絵を描くために大切
■↑左側の黄緑色の水入れを筆洗い用にして、右側の透明ガラス容器を混色用にしています。
アクリル絵の具は乾燥が早いため、水入れの使い方が作品の出来を左右します。
筆を洗う用と、絵の具を溶く用の2つの水を用意するのが理想的 です。
筆がきちんと洗えていなかったり、新しく混色するときに混ぜる水が汚れていると、絵の具や画面が濁ってしまいます。
また、筆に絵の具が残っていると、筆の寿命にも関わります。

パレット:扱いやすさナンバーワンのペーパー製
パレットは、扱いやすいペーパーパレットがおすすめです。
30枚ほどの束になっていて、使い終わったらめくって捨てればいいのでとても楽チンです。
パレット上のアクリル絵の具が乾燥してしまって、ぜんぜん落ちない!といったトラブルからも解放されて、ストレスフリーです。

●ホルベイン・ペーパーパレット
作業スペースの配置のコツ
■作業開始時の作業スペースの様子。
作業スペースについて
いつもこの配置で絵を描いています。
右利きなので、水入れ、パレット、筆類は右側に置いています。
ペーパータオルや試し描きの用紙は左に置いています。
使う予定の絵の具や、水スプレーも手の届く位置に準備しておきます。
描いているときに、不自然な動きにならないように工夫しています。 そうすることで、描くことに集中できます。
アクリル絵の具で空を描くための必須アイテムリスト
この記事で使用した画材をリストにしましたので、アイテム準備に活用してください。
アクリル絵の具
筆
空
雲
パレット
ホルベイン・ペーパーパレット
水入れ
筆洗い用
ダイソー水入れ
混色用
プリン空き容器2個
ペインティングナイフ
絵の具の混色にあると便利
ペーパータオル
筆の水分をふき取るのに使用
リターダー
ターナー・リターダー
●↓リターダー

ターナー色彩株式会社 :「U-35」は「35歳以下の若手アーティストを応援する」というコンセプトから名付けられたシリーズで、高品質ながら学生さんでも手に取りやすい価格設定が特徴 。
【実践】アクリル絵の具で美しい空と雲の描き方!簡単3色3ステップ
道具が揃ったら、いよいよ空を描いていきましょう。
基本は「上から下」の色を繋いでいく3つのステップです。
- 3色のグラデーション用絵の具を作る
- 空の境界線を馴染ませながら塗る
- 雲を立体的に描き入れる
■↑「青空と雲」の完成図です。

ステップ1:空のグラデーションとなる色を作る
画面の上の方は濃い青、地平線に近い下の方は明るい水色になるようにします。
- パレットの上に3種類の青色を作ります。
濃い青 コバルトブルー:チタニウムホワイト=1:0.5 中間の青 コバルトブルー:チタニウムホワイト=1:1 薄い青 コバルトブルー:チタニウムホワイト=1:3 - それぞれにリターダーを混ぜておきます。
絵具の乾燥を遅らせる遅乾剤のことです。アクリル絵具などに混ぜることで、滑らかなグラデーションを作る時間を長く確保できます。
ステップ2:空のグラデーションを塗る
- 平筆に水を含ませて、濃い青と馴染ませます。
- キャンバスの上側から塗っていきます。

- 三分の一程度塗れたら、筆を洗います。
- 中間の青色を筆に取ります。
- 濃い青の下側に、少し重なるように塗ります。

- 三分の一程度塗れたら、筆を洗います。
- 薄い青を筆に取ります。
- 中間の青の下側に、少し重なるように塗ります。
- 絵の具も水分もついていないファン筆(または平筆やハケ)で境界線をやさしく馴染ませます。アクリル絵の具が乾く前に、なでるような感じで力を入れずに左右に動かしながら馴染ませます。 「乾く前に手早く」が、美しいグラデーションを作る最大のポイント です。

- 乾燥させてから、同じ工程をもう一度実施します。それによって、ムラが消えて、きれいなグラデーションになります。

もしも乾き始めていて、筆跡がついてしまったら、水スプレーを画面にかけて再度やってみます。
それで、ダメそうだったら、いったん乾燥させましょう。
そして、もう一度、濃い青から塗りなおしていきます。
ステップ3:ふわふわした「雲」を立体的に描き入れる
空のグラデーションが乾いたら、次は雲を描き入れます。
- 空で使った中間の青色にほんの少しだけ黒を混ぜます。
- 硬めの豚毛の丸筆に取って、雲の形をポンポンと叩くように描いていきます。ここでベースとなる形を取ります。

- ベースの色にさらにほんの少し黒と青を混ぜて、それを影になるところに入れていきます。雲にも影があります。

- チタニウムホワイトを光のあたるところに置いていきます。豚毛の丸筆で少しずつ絵の具を乗せます。それをステンシル用筆でトントン叩いてぼかします。


「上は大きくはっきりと、下(地平線近く)は小さく薄く」 描くのが鉄則です。これだけで画面に奥行きが生まれます。
【実例】アクリル絵の具での空の描き方でよくある失敗と解決策
初心者の方が特につまずきやすいポイントと、その解決策をまとめました。
- 空のグラデーションの途中で絵の具が乾いてきた!
- 絵の具が濁ってしまった!
- 雲が「わたあめ」みたいになった!
空のグラデーションの途中で絵の具が乾いてムラになった!
「ぼかしている途中で乾いてしまった!」 という失敗はよくあります。
原因
アクリル絵の具は乾燥がとても早い です。
そのため、描いている途中で乾いてきて、グラデーションがうまくぼかせないのです。
解決策
描く前に、絵の具にリターダーを混ぜてみましょう。
アクリル絵の具の乾燥が遅くなるので、グラデーションが作りやすくなります。
すでに描いてしまった場合は、いったん乾燥させましょう。
そして、上からもう一度塗りなおせば大丈夫です。
アクリル絵の具は乾くと耐水性になるので、上からもう一度塗り直せば全く問題ありません。
描いている途中で「あ、やってしまったかな」と思った時は、いったん筆を置いて、画面を乾燥させることにしています。 そして、改めて描きこみをします。
絵の具の色が濁ってしまった!
描いている途中で、絵の具がだんだん濁った色になってしまうことがあります。
原因
筆の洗い方が足りていないことが多いです。
解決策
水入れは、筆洗い用と混色用を用意しましょう。
筆洗い用は3つ程度に仕切られているものを使って、しっかり洗いましょう。
絵の具に水を含ませるときは、混色用に用意したきれいな水を使います。
特に白を使うときは、筆を一度しっかり洗ってから色を取るようにしましょう。
雲が「わたあめ」みたいになってしまった!
せっかくキレイに描けた空のグラデーションに、シールみたいに張り付いた雲が出来上がってしまうことがあります。
原因
左右対称や同じ大きさの丸を並べてしまうと、不自然な「わたあめ」のようになります。
解決策
筆をランダムに動かし、あえて形を崩すのがポイントです。大きな塊の横に、ちぎれたような小さな雲を添えると一気にリアルになります。
【応用】もっと空を楽しむ!アクリル絵の具で夕焼け空や夜空の描き方
基本の青空に慣れたら、 違う時間帯の空にも挑戦 してみましょう。
- ドラマチックなピンク色の夕焼け空
- ネイビーで魅せる星の輝く夜空
ドラマチックなピンク色の夕焼け空の描き方
オレンジ色に輝く夕陽も素敵ですが、ピンク色の夕陽も神秘的で魅力があります。
使う色はこの3つ(+白)
-
上: 水色(または薄い紫)
-
中: ピンク
-
下: 薄い黄色(オレンジ寄り)
描き方の3ステップ
- 「明るい色」から横に塗る まずは画面の下の方に薄い黄色、真ん中にピンク、一番上に水色を、それぞれ横長の帯を作るようにざっくり塗ります。
-
境目を「水」でぼかす 絵の具が乾く前に、筆に少しだけ水を含ませて、 色の境目を左右にシャカシャカ往復 させます。これだけで色が混ざり合って、綺麗なグラデーションになります。
-
白を混ぜて「ふんわり」させる 全体が濃くなりすぎたら、少しだけ白を混ぜたピンクを重ねると、より優しくて「癒やし」を感じるような空になります。
ワンポイント・アドバイス
-
筆は横に動かす: 空を描くときは、筆をずっと「横、横」と動かすのがコツ。これだけで空の広がりが出るのです。
-
青空は上(濃い青)から下(薄い青)へグラデーションでしたが、 夕焼けは一番光っているところ(明るい色)をまず塗って、そこから外側へ 広げていきます。

深いネイビーで魅せる星の輝く夜空の描き方
星の輝く夜空の美しさは、心癒されます。
使う色はこの3色(+白)
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上(メイン): ウルトラマリンやインディゴ(かなり濃い青)
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下(地平線近く): シアンやマゼンタ(少し明るい青や紫)
-
アクセント: 黒(画面の四隅や一番上に少しだけ)
描き方の3ステップ
- 「一番暗い青」を大胆に塗る まずは画面の7割くらいを、濃い青で塗りつぶします。このとき、ベタ塗りせずに少しムラがあっても大丈夫。それが夜空の「深み」になります。
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地平線に「明るさ」を足す 地面に近い方に、少しだけ明るい青や紫を混ぜてみて。夜空も地面に近い方は、街の明かりや大気の影響でほんの少し明るく見えます。ここをグラデーションにすると、一気にプロっぽく!
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「星」を散りばめる 絵の具がしっかり乾いたら、筆に水を多めに含ませた白をつけて、別の筆や指でトントンと叩いて絵の具を飛ばしてみて(スパッタリングという技法)。これで一瞬にして満天の星空が完成!
夜空をきれいに見せるコツ
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黒を使いすぎない: 真っ黒だけで塗るよりも、濃い青や紫をベースにした方が、キャンバスに奥行きが出て「空気感」が伝わります。
-
星の大きさを変える: 叩いて飛ばした星の中に、いくつか筆先で直接「大きな星」を描き加えると、星座のような物語が生まれます。
- 「独自の深い紺色」:ウルトラマリンやプルシアンブルーに、バーントアンバー(焦茶)やマゼンタを混ぜて「独自の深い紺色」を作ってみてください。わずかに色味を感じさせる暗色にすることで、夜の空気の広がりが表現できます。

青空とはまた違った幻想的な雰囲気が楽しめます。
【Q & A】アクリル絵の具での空の描き方に関するよくある質問

Q:100均のアクリル絵の具でも綺麗に描けますか?
A:はい、描けます。
最近の100均の絵の具も非常に質が良いです。
まずは手軽に始めたい方には十分かなと思います。
慣れてきて、こだわりたくなったらメーカー品を使う!というのもアリです。
ただし、100均のアクリル絵の具は、成分が不安定な物もあるようですので、プレゼント用や販売用、長期保存には向きませんので注意してください。
■↓100均のアクリル絵の具について詳しく検証しました。ダイソーとセリアの比較も行っています。ぜひ参考にしてみてください。
Q:描いた絵をキレイに保存する方法はありますか?
A:仕上げに「バーニッシュ(保護ニス)」を塗りましょう。
ツヤが出てさらに美しく保存できます。(ツヤ消しのニスもあります)
ニスは、アクリル画を美しく仕上げるだけでなく、埃や紫外線から守ってくれます。

■↓アクリル絵の具のニスの塗り方と選び方について詳しい記事はこちらです。種類別の仕上がりを検証していますので、ぜひ参考にしてみてください。
Q:描いている途中でキャンバスの白地がポツポツ残るのですが?
A:「下塗り(インプリマトゥーラ)」を試してみてください。
真っ白なキャンバスに直接描き始めると、絵の具の隙間から下地の白が見えてしまい、安っぽく見えることがあります。
最初に薄めたベージュや水色で画面全体を塗り潰しておくと、塗り残しが目立たなくなるだけでなく、全体のトーンが整って描きやすくなります。
インプリマトゥーラ(地塗り)
ジェッソで整えられた白い画面の上に、薄く色をのせる「最初の絵描き工程」です。 例えば、空を描く前に薄いベージュを塗っておくと、その上に重ねる青が落ち着いた、深みのある色に見えるようになります。
【まとめ】アクリル絵の具で自分だけの空と雲を描いてみよう!
空を描くことは、心のリフレッシュにも繋がります。
最初は上手くいかなくても、 アクリル絵の具なら何度でもやり直しが可能 です。
- アクリル絵の具で空を描くための必須アイテム紹介
- 実践:青空と雲の描き方3ステップ
- 初心者さんにありがちな失敗と解決策
- 応用:夕焼け空と星の輝く夜空のポイント
今日ご紹介した3ステップを参考に、まずは小さな紙で始めてみませんか? あなたが描く世界に一つだけの空を楽しみにしています!
このブログでは、アクリル絵の具と猫の絵に関することをやさしく簡単に紹介しています。
また、YouTubeではわかりやすく動画でご覧いただけるように工夫しています。
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