こんにちは!
元看護師のアクリル画家、松井京丸です。
2匹の愛猫と暮らしながら、癒しと解放をテーマに制作活動をしています。
『瞬きのあいだ』(アクリル絵の具)
猫のふわふわした毛並みは、見ているだけで癒やされますよね!
しかし、いざ描こうとすると「ただの線の集合」になってしまいがちです。

結論から言うと、 画材ごとの「特性を活かしたテクニック」と、猫特有の「毛の流れ」を理解することで、初心者さんでも「ふわふわ」の毛並み表現は可能 です。
本記事では、毎日アクリル絵の具を扱うプロの画家としての知見と、
元看護師ならではの実験的・科学的な視点、
さらには、猫飼い歴25年の経験も踏めて、
猫のふわふわの毛並みの描き方を画材別(アクリル絵の具、色鉛筆、鉛筆、水彩絵の具、オイルパステル)にわかりやすく解説しています。
- 全画材に共通する、猫の毛並みをリアルに描く「観察」のコツ
- 5つの画材(アクリル、色鉛筆、鉛筆、水彩、オイルパステル)別の具体的な描き方
- 失敗しないためのステップ解説とプロが教えるQ&A
この記事を読めば、愛猫のポートレートやイラストのクオリティが劇的に上がります。
【観察】猫の毛並みを描く前に|全画材共通
画材を用意する前におさえておきたいポイントを解説します。
猫の毛並みを観察するのが最初の第一歩
猫の毛並みをリアルに描く第一歩は、筆を動かす前に「観察」することです。
初心者が陥りがちな「なんとなく全体に線を引く」「なんとなく色を塗る」描き方では、平面的で硬い印象になってしまいます。

また、それが光の加減でも変化します。
■↓パッと見のクッキー(我が家のキジ白猫)。
■↓よーく見たらいろいろな色が入っています。
単色で塗りつぶさず、光の当たり方で変化する 「色の深み」 を見つけることがリアリティへの近道です。
毛の流れは一定じゃない?顔・体・尻尾の「起点」を知る
猫の毛には必ず「起点」となる場所があり、そこから放射状や曲線を描いて流れています。
特に顔周りは鼻を中心として複雑に流れており、この流れを無視すると不自然な顔立ちになってしまいます。
■画像:顔の毛流れ
重要!「地の色」「影の色」「光の色」の3層構造
毛並みは一本の線で描くのではなく、最低でも3つの「層」で捉えるのがプロの鉄則です。
一番下の「ベース色」、毛の重なりによる「影の色」、そして一番表面で光を反射する「光の色」 を意識しましょう。
■↓猫の絵を、バランスよく整えるコツについてまとめた記事はこちらです。
猫の毛並みの描き方~5つの画材別の動画~
次章から画材別に猫の毛並みの描き方を紹介していきます。

【アクリル絵の具】猫の毛並みの立体感を出す描き方
アクリル絵の具は、速乾性と重ね塗りのしやすさが最大の特徴です。
修正が容易なため、納得がいくまで毛の密度を上げていくことができます。
■↑『春うまれ』(アクリル絵の具)
ベースになる色を塗って、それが乾燥したら、細い筆で短い毛を描きこみました。
アクリルで毛並みを出すための筆選びと水分量
■↑筆(インターロンとキャムロンプロ)
アクリルで繊細な毛を描くには、質の良い細筆が役に立ちます。
また、あえて毛先を割った筆も活躍します。
細筆はキャムロンプロ5/0を愛用しています。毛先が割れることなく、細い線をスッと描くことが出来ます。
ベースの色を塗る時はインターロンを使用しています。
水多めで絵の具を溶いて、それを筆に含ませたら、ペーパータオルで余分な水分をふき取ってから画面に描きこみます。 筆に十分に絵の具液が含まれているけど、水分は多すぎない感じです。
ステップ解説:暗い色から明るい色を重ねる技法
アクリルの場合、まずは一番暗い影の色で全体のシルエットを描き、徐々に明るい色を重ねていきます。
最後に細い筆で「一番手前にある毛」を数本描き加えるだけで、一気に奥行きが生まれます。
ステップ1:ベースの色を塗る
茶トラ猫だとしたら、薄い茶色でベースを塗ります。
ステップ2:毛並みを描きこむ
細筆で毛並みを毛流れに沿って、短いストロークで描きこみます。
今回はわかりやすいように白で描きこんでいます。
ステップ3:仕上げ
ベースと毛並みの描きこみを繰り返して調整します。

●↓リキテックスプライム
●↓アムステルダム
●↓インターロン
●↓キャムロンプロ
■↓アクリル絵の具での猫の描き方を詳しく描いた記事はこちらです。
【色鉛筆】猫の繊細な毛並みを一本ずつ積み上げる描き方
色鉛筆は、手軽でありながら最も繊細な毛の質感を表現できる画材です。
塗り絵のような「面」の塗り方ではなく、「線」を一本ずつ植えていく感覚が重要になります。
■↑『葉っぱの上の白猫』(色鉛筆)
白猫なので、ベースの暗い毛のところはブルーやグレーを入れています。
色鉛筆の「芯の削り方」ひとつで毛並みが変わる
ベース色を塗る時は、丸い芯で、色鉛筆を寝かせ気味にして塗ります。
毛並みを書く際は、色鉛筆の芯は常に鋭く尖らせておいて、色鉛筆を立てるように持って描きこみます。
■画像:色鉛筆の削り方例
ステップ解説:筆圧のコントロールで出す自然な毛並み
描き出しは弱めの筆圧で毛の流れをガイドし、徐々に筆圧を強めて色の密度を上げます。
異なる色の線を重ねることで、猫特有の複雑な毛色を再現 できます。
ステップ1:ベースの色を塗る
丸い芯の色鉛筆でベースの色を薄く塗ります。
ふんわりと軽く塗ることで、ふわふわ感を演出できます。
ステップ2:毛並みを描きこむ
尖らせた芯の色鉛筆で、毛並みの方向に描きます。
力を入れ過ぎず、スッと軽い調子で描いていきます。
ステップ3:明るい毛の表現
電動消しゴムを使用すると、色鉛筆を鋭利に抜くことが出来ます。
一番明るい所を抜いていきます。

●↓三菱色鉛筆(今回使用した色鉛筆)
【鉛筆】猫の毛並みを光と影で表現する描き方
鉛筆画は色の情報がない分、 質感の描写に集中できる優れた練習方法 でもあります。
黒の濃淡だけで「柔らかさ」や「艶」を表現する楽しさがあります。
■↑『見あげてる』(鉛筆)
三菱ハイユニB、4B、ステッドラー2Hを使用しました。
鉛筆の使い分けと消しゴム活用術
おおまかな形をとるときは三菱ハイユニのBを使っています。
その濃さを基準に、もっと濃くするか、薄くするかというふうに考えて鉛筆を選びます。

ステップ解説:鉛筆と消しゴムで毛並みを描く
鉛筆と消しゴムを使って描いていきます。
ステップ1:ベースの色を塗る
光の方向を意識して、影になる部分に濃いめの鉛筆を入れ、ティッシュでぼかします。
ステップ2:毛並みを描きこむ
先を尖らせた鉛筆で、毛の流れに沿って描きこみます。
ステップ3:消しゴムで光と白の表現
明るい部分を練り消しで消し、ペン型消しゴムでヒゲなどをピンポイントで抜きます。
■↓鉛筆で猫を描く方法を詳しく描いた記事はこちらです。
【水彩絵具】猫のふわっとした透明感のある毛並みの描き方
水彩絵具は、水の広がりを利用して、他の画材にはない「空気感」を演出できます。
特有の滲み(にじみ)が、猫の柔らかい産毛のように見えてきます。
ウェット・イン・ウェットで自然な境界線を作る
紙を濡らしてから色を置く「ウェット・イン・ウェット」は、毛の柔らかさを出すのに最適です。
色が勝手に混ざり合うことで、自然なグラデーションが生まれます。
ステップ解説:水彩特有の「にじみ」を使って柔らかい質感を出す
ステップ1:ベースの色を塗る
あらかじめ綺麗な水だけを塗った上に、乾かないうちに絵の具を置くと、ふわっと色が広がります。
ステップ2:毛を描いていく
表面が「半乾き」の状態になったら、水の量を減らした筆で線を重ねていきます。
ステップ3:仕上げの質感
完全に乾いた後、水をごく少量にした「カサカサの筆」で表面をなでるように描きます。
【オイルパステル】猫の毛並みを油性特有の力強さとぼかしで描く
オイルパステルは、その粘り気と発色の良さが魅力です。
厚く塗ることで油絵のような重厚感が出る一方、ぼかすことで非常に柔らかい質感も出せます。

オイルパステルを指や綿棒で馴染ませる「混色」の魔法
オイルパステルは画面上で色を混ぜ合わせるのが得意な画材です。
指の腹で優しくこすることで、 色の境界が溶け合い、猫の毛の下にある肉体の丸みが表現 できます。
指以外では、ティッシュや綿棒を使っています。
細かい所は綿棒が役に立ちます。
ステップ解説:引っかき技法(スクラッチ)で描く猫の毛並み
塗り重ねたクレパスの表面を、カッターや竹串で引っかくことで、下の色や紙の白を出すことができます。
この「 スクラッチ技法」は、毛並みだけでなく、鋭いヒゲや逆立った毛を描くのにも非常に効果的 です。
ステップ1:下地で「ボリューム」を作る
ベースの色をしっかり塗りつぶし、指やティッシュでゴシゴシ塗り込みます。
ポイントは、ここで一度、指やティッシュでゴシゴシと塗り込むのがコツ!
下地を平らにしておくことで、後からのせる毛の線が綺麗に出るようになります。
ステップ2:塗り重ねて「層」を作る
濃い色を使って、毛の流れに沿って短い線を重ねます。
オイルパステルを少し強めに押し付けて、シュッシュッと払うように描きます。
色が混ざり合って、深みのある毛並みになっていきますよ。
白猫の場合は、真っ白だけで塗るのではなく、影の部分にクリーム色や薄いグレー、あるいは淡い水色を忍ばせると、立体感がグッと増します。
ステップ3:「ひっかき(スクラッチ)」で細部を出す
竹串やつまようじ等で表面を削り、細くて繊細な毛並みを表現 します。
色を厚く塗り重ねた上から、先のとがったもの(竹串、つまようじ、またはペインティングナイフの先)で、毛の流れに沿って表面を削ります。
下に塗った色が線として浮き出てきたり、紙の白が見えたりして、細くて繊細な毛並みがリアルに表現できます。
ひげを描くときにもこの技法は使えますよ!
●↓サクラクレパス・スペシャリスト(今回使用したオイルパステルです)
【Q & A】猫の毛並みの描き方についての質問

Q1.毛並みが「線」に見えてしまい、フサフサ感が出ません
A.それは「線の端」が鋭くないからかもしれません。
筆や鉛筆を置くときよりも、離すときにスッと力を抜いて「ハライ」を意識してみてください。
また、猫の毛並みは、キレイにそろっているわけではなく、ランダムに生えています。
毛が揃いすぎていると、ふわふわに見えなくなります。
Q2.白い猫の毛並みはどうやって表現すればいいですか?
A.「白」を塗るのではなく、周囲の影に「青」や「紫」「グレー」を薄く使うのがコツです。
影を描くことで白が引き立ちます。

Q3.長毛猫と短毛猫で毛並みの描き方のコツは変わりますか?
A.大きく変わります。
長毛種は「大きな束のゆらぎ」を、短毛種は「体の凹凸に沿った短いタッチ」を意識します。
最初は、短毛猫を描くことをおすすめ します。
そこで毛流れをつかんだら、長毛猫にも挑戦してみてください。
【まとめ】猫の毛並みに生命感を描き出そう!
猫の毛並みを描くことは、猫への理解を深めることでもありますね。
今回ご紹介した 5つの画材には、それぞれ異なる魅力と表現方法が あります。
- 猫の毛並みをふわふわに描くにはまず観察!
- 各画材(アクリル・色鉛筆・鉛筆・水彩・オイルパステル)の特性を活かす
- 毛の流れを理解し「層」を意識して描き込む
まずは気になった画材から手に取って、一歩ずつ「猫の命」を画面に吹き込んでみてください。
何度も描くうちに、あなただけの「理想の毛並み」がきっと見つかるはずです。
愛猫の毛並みを丁寧に描く時間は、あなた自身を癒す時間でもあります。 ふわふわの毛並みで画面をいっぱいにして、最高の1枚を描いてくださいね!
このブログでは、アクリル絵の具と猫の絵に関することをやさしく簡単に紹介しています。
また、YouTubeではわかりやすく動画でご覧いただけるように工夫しています。
よろしくお願いします!
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25年一緒にいるからこそわかる、あの「ふわふわ感」を絵で表現する方法をお伝えしますね!