猫の絵が下手に見える原因は?バランスを整えて上手に描く3つのコツ

※アイキャッチ画像:『クッキーのデッサン』© 2026 アクリル・ネコ/松井京丸(アクリル絵の具)

 

こんにちは!

元看護師のアクリル画家、松井京丸です。

2匹の愛猫と暮らしながら、癒しと解放をテーマに制作活動をしています。

『瞬きのあいだ』(アクリル絵の具)

 

 

「猫の絵を描いてみたけど、なんだか下手に見える…」

「猫を描いたつもりなのに、犬や別の生き物っぽくなってしまう」

そんな風に悩んだことはありませんか?

実は、猫の絵が不自然に見えてしまうのには明確な理由があります。

 

京丸
「猫を描いたのに、なんだかホラー…」ボクも最初はそうでした!

でも、ちょっとしたコツで劇的に変わるんですよ。

 

本記事では、毎日、絵を描いているプロの画家としての知見と、

元看護師ならではの実験的・科学的・解剖生理学的な視点、

さらには、猫飼い歴25年の経験も踏まえて、

猫の絵が下手に見えてしまう「よくある原因」を解明し、

バランスを整えて猫らしく描くための3つのコツを初心者向けに分かりやすく解説します。

 

 

この記事でわかること

  1. 【原因】猫の絵が下手に見えてしまう理由
  2. 【コツ1】猫の骨格の特徴を知ろう
  3. 【コツ2】猫のパーツを描き分けよう
  4. 【コツ3】猫を描くための資料を集めよう
  5. 【実践】猫の絵の描き方ポイント

 

この記事を読めば、あなたの描く猫がぐっと本物に近づき、絵を描くことがもっと楽しくなるはずです!

 

 

 

【原因解説】猫の絵が下手に見える理由と解決策

本格的な猫の絵を描くための第一歩は、「表面の形」だけを追うことをいったん置いて、

猫の毛の下にある骨格や筋肉の動きを意識してみましょう。

絵の説得力が劇的に変わります。

この章でわかること
  1. 簡単な図形のアタリだけでは不十分な理由
  2. 全体の骨格とシルエットの崩れ
  3. 顔パーツの配置の崩れ

 

なぜ「簡単な図形」だけでは限界が来るのか?

丸や楕円のアタリは配置のバランスを取るのにはとても役立ちます。

しかし、それだけを使って仕上げようとすると「おもちゃのぬいぐるみ」のような硬い印象になりがちです。

生きている猫特有の、液体のようにしなやかな伸びや、香箱座りをした時の複雑な丸みを表現するには、見えない部分の構造を理解しておく必要があります。

 

【補足】
図形のアタリはあくまで「パーツの配置場所」を決めるための仮縫いのようなものです。最終的な輪郭線は、図形の線をそのままなぞるのではなく、骨格に合わせて滑らかに繋ぐことが大切です。

 

京丸
うちの愛猫であるクーちゃんやシエルを撫でていると、本当に体が柔らかくて関節の作りに驚かされます。この骨格を意識するだけで、絵の生き生きとした感じが全然違ってくるんですよ!

 

違和感の正体はこれ!全体の骨格とシルエットの崩れ

猫の体は非常に柔軟で、液体と表現されることもあるほどしなやかです。

そのため、骨格を意識せずにアウトライン(輪郭)だけをなぞって描こうとすると、ロボットのような不自然なシルエットになってしまいます。

また、首の短さや背中の丸みなど、猫特有のカーブが表現できていないと「なんだか下手だな」と感じる原因になります。

 

【注意】骨格を意識せずにアウトライン(輪郭)だけをなぞって描くのはNGです。カクカクした不自然なシルエットになってしまいます。

 

バランスが崩れる最大の原因は「猫の顔パーツの配置」

「猫らしく見えない」一番の原因は、顔のパーツ(目、鼻、口、耳)の配置バランスです。

人間の顔のバランスに引っ張られて目を高い位置に描いてしまったり、マズル(鼻先から口元)を長く描きすぎたりすると、途端に犬っぽく見えてしまいます。

猫の顔は私たちが思っている以上に、パーツがギュッと中央に寄っているのが特徴です。

※マズルとは、動物の鼻先から口元にかけての出っ張っている部分のことです。

 

 

【コツ1】下手な猫の絵を克服!骨格の特徴を押さえる

■↑猫の骨格模式図。これは簡略図なので、詳しく知りたい方は図鑑などを参照してくださいね。

 

この章でわかること
  1. 猫の前脚と後脚のポイント
  2. 猫の指の数
  3. 猫の背骨としっぽ
  4. 猫の背骨と四肢のラインの取り方

 

猫の前脚と後脚の描き方:人間との骨格比較

人間が四つん這いになっている状態と重ね合わせると、わかりやすいです。

猫の前脚は人間で例えると「肘(ひじ)」の位置を意識します。

また、後ろ足は人間でいう「つま先立ち」をしている状態(趾行性)です。

「踵(かかと)」と「膝(ひざ)」の位置を人間と混同しないように描くことが、自然なポーズを作る絶対条件になります。

 

【注意】
後ろ足を描く際、地面についている部分を人間の「足の裏全体」と同じように描いてしまうと、関節が一つ足りない不自然な構造になってしまうので注意しましょう。

 

違いを知ったら表現は簡単!猫の指の数と着地面

■↑猫の前足の指は5本。赤星の範囲が地についている。

猫の指の数は、前足と後ろ足とで違います。

前足は5本、後足は4本です。

地に着く範囲も違うので、そこも知っておくとリアリティが出ます。

■↑猫の後足の指は4本。立っている時は赤星の範囲が、座っている時は青ハートの範囲が地に着きます。

 

京丸

骨格や関節のことを意識してからは、より躍動感にあふれる猫を描くことが出来るようになりました。

座っている時、伸びている時、歩いている時など。

どんなポーズもふわふわの毛の下でごまかさないようにしてから、猫がより生き生きとし始めました。

 

自然なポーズの鍵!猫の背骨としっぽの構造

猫の骨格で特に意識すべきは、「背骨の柔軟性」と「肩甲骨・骨盤の動き」です。

猫は、肩甲骨が横に広がらず縦方向についています。

そのため、頭さえ通る隙間があればスルッと体ごと通り抜けることが可能です。

腰椎は人間よりも2本多く、そのため柔らかく腰をひねることが出来ます。

 

猫のしなやかな動きを作る背骨と四肢のライン

体を描き始める時は、いきなり輪郭線を引くのではなく、全体的なシルエットを取ります。

背骨の大きなカーブを一本の線で引きます。

そのカーブに合わせて胸回りとお尻のボリューム(丸)を配置し、そこから四肢の関節を意識しながら手足を生やしていくと、動きのあるポーズもバランスが崩れません。

 

(1)背中の大きなカーブ、頭、手足の骨格をとります。

(2)肉付けしていきます。

(3)細かい部分も描き足していきます。

(4)ペン入れしました。

 

【補足】
ライン・オブ・アクションとは、キャラクターの動きや感情を一本の滑らかな曲線で表現する手法です。この線を最初に引くことで、絵全体にダイナミックな流れが生まれます。

 

 

【コツ2】パーツを描き分けて『下手な猫の絵』を卒業しよう

 猫を見ていて1番描きたくなる「目・鼻・口・耳・肉球」 

でも、その魅力的な部位がはどれも描くのが難しそうにかんじます。

でも大丈夫!

いくつかの特徴とコツを押さえれば、描けるようになります。

 

この章でわかること
  1. 猫の正面顔の描き方ポイント
  2. 猫の横顔の描き方ポイント
  3. 猫の目の描き方ポイント
  4. 猫の耳の描き方ポイント
  5. 猫の肉球の描き方ポイント
  6. 猫の毛の流れについて

 

猫の正面顔の描き方ポイント

正面の顔を描く際は、顔の中心を通る十字線を引きます。

猫の目は顔のほぼ中央の高さに位置し、目と目の間は「目一つ分」空けるのが黄金比です。

 

猫の横顔の描き方ポイント

横顔を描く際は、頭の丸みに対して鼻先(マズル)がどれくらい前に出ているかを確認します。

額から鼻筋にかけての緩やかなカーブを正確に捉えることで、平面的な横顔を避けることができます。

■↑猫と人間のマズル(鼻と口)の位置比較。猫のマズルは丸く出ている感じです。

 

【注意】
マズルを少しでも長く描きすぎたり、鼻筋のカーブを直線的にしてしまうと、途端に犬やキツネのような顔立ちになってしまうので慎重に形を取りましょう。

 

猫の眼球の見え方と瞳孔の変化の描き分け

■↑猫と人間の目の違い。猫は白目の部分がほぼ見えません。

猫のひきつけられるような目は、ほぼ黒目だけが見えている状態なんですね。

■↑暗い時と明るい時の猫の瞳の違い。

猫の瞳はガラス玉のように透明感があり、光の当たり方で瞳孔の形が大きく変化します(明るい時は細いスリット状、暗い時はまん丸)。

目をリアルに描く際は、瞳の奥に落ちる影と、表面に反射するハイライト(真っ白な光)のコントラストを強くつけることがポイントです。

さらに、目尻のアイラインを少し跳ね上げるように描くと、猫らしい色気が出ます。

 

猫の耳の描き方ポイント

■↑猫と人間の耳の穴の位置は、どちらも顔の横です。

■↑猫の感情によっても耳の形が変わります。

猫の耳は薄く繊細です。

肉厚感が出てしまうと、猫っぽさが失われてしまうので、柔らかなタッチを心がけます。

 

猫の肉球の描き方ポイント

■↑猫の肉球は、前足と後足で違いがあります。

■↑猫は基本的に通常は爪をしまっています。驚いたりすると爪が出ます。

 

肉球が見えるような構図のときに、これをキチンと描くことでリアリティが変わります。

爪が出ている時でさえ、可愛いと思ってしまいます。

 

京丸
指先のあたりをむにゅっと押すと爪が飛び出してくるので、爪を切る時はそうやって爪をだして切っています!

 

「毛の流れ」でより猫らしく

■↑猫の顔の毛流れは、中心から放射線状に伸びるような感じです。

猫の最大の魅力でもある「ふわふわの毛並み」。

違和感なく描くためには、毛の流れの方向を知っておくことが必要です。

■↑体の毛流れは、頭からしっぽに向かっています。

 

どんなに正確な形をとらえても、毛並みの方向が違うとちぐはぐな印象になってしまいます。

 

京丸
猫のブラッシングをするときは、この毛流れにそってやります!

 

 

【コツ3】上達の近道!猫の絵を描く前にしっかり資料を集める

青空を見上げるトラ猫

記憶だけで猫を描くと、どうしても本物とは違うものを描いてしまったりするものです。

普段から、資料のためにたくさん写真を撮っておくことをおススメします。

 

この章でわかること
  1. 資料の必要性
  2. 猫のポーズの選び方
  3. 猫の写真使用時の注意点

 

身近な猫の観察から得る「生きたポーズ」のヒント

可能であれば、身近にいる猫が毛づくろいをしている時の毛の割れ方や、光が当たった時の毛先の透け感などを直接観察してみてください。

そして、写真を撮らせてもらったりしながら、仲良くなってたくさん観察しましょう。

その生きた情報が、絵の具の筆遣いにリアリティを与えてくれます。

 

京丸
散歩中に猫さんとの出会いがあったら、驚かせないように少しづつ距離を詰めて、写真を撮ります!逃げそうな態勢になったら深追いはせず、遠目で写真を撮ることも。家猫とは違う表情をみせてくれます。

 

猫のポーズを意識して写真を用意

たくさん猫を観察出来たら、描きたい猫の写真を用意します。

実物の猫を観ながら描くのは、なかなか至難の業なので

実物を拝みつつ、写真資料を用意するのがいいと思います。

 

さらに、猫はいろいろなポーズや表情をしてくれて、どれも可愛いものばかりですが、

最初は描きやすいポーズを選びましょう。

 

描きやすいポーズ

  • 正面向きお座り
  • 香箱座り
  • アンモニャイト(丸まって寝ているポーズ)

 

可愛いけど描きにくいポーズ

  • 威嚇ポーズ
  • スコ座り(おっさん座り)
  • 液体のような寝姿(ねじれ)

 

猫の写真使用時の注意点

資料の猫の写真を用意するにあたって、ついやってしまいがちな注意点を上げておきます。

 

猫の写真を撮る時

思ったようなポーズを取ってくれなくても、猫に無理強いは禁物です。

まずは、猫じゃらしをふったり、おもちゃを使うなど、遊びを取り入れながら撮りましょう。

それでも、嫌がる時は、けっして続行せずに、時間を置きましょう。

ふとした瞬間にものすごく可愛くて素敵なポーズを見せてくれるので気長にいきましょう。

 

よそのお家の猫ちゃんを撮る時

ご近所や友人宅に可愛い猫ちゃんがいる方もたくさんいることだと思います。

その時は必ず飼い主さんに撮影の許可と絵を描く許可をいただきましょう。

モデルさんになってくれる猫ちゃんの権利は飼い主さんにあるためです。

 

雑誌や広告の写真の猫ちゃんを描く場合

雑誌や広告にも可愛い猫ちゃんがたくさんいるので、その中に描きたい猫ちゃんがいるかもしれませんね。

個人で描いて楽しむぶんには問題ありません。

しかし、描いた猫の絵を作品として発表したり、販売したりすると、トラブルに繋がる可能性があるので、気を着けましょう。

 

 

【実践】コツを押さえて『下手な猫の絵』をブラッシュアップ!

ここからは、鉛筆を使って猫のスケッチを描いていく手順をご紹介します。

今回は、キジシロの女の子「クーちゃん」にモデルになってもらいました!

■↑我が家のおてんば次女・キジ白猫のクッキー。

 

実践のポイント
  1. 背景をシンプルに無地にする。
  2. 骨格・関節を意識して描く。
  3. 前足の着地面に気を付ける。
  4. 縞模様は色の面ごとにブロック分けして描く。

 

背景は無地でシンプルに!主役の猫を際立たせる工夫

猫の絵を印象的に見せるコツの一つが「背景の処理」です。

特に初心者の場合、背景を複雑に描き込みすぎると主役の猫が目立たなくなってしまいます。

今回は猫の魅力をしっかり伝えるため、あえて背景はシンプルな無地で仕上げていきます。

 

猫の骨格・関節を意識して描く

こちらは前出の猫の前脚図解です。

今回、描いていく猫は前脚がある写真なので、毛の奥にあるこの骨格を意識しながら描きます。

手前に見えている脚の「人間でいう肘部分」が感じられたらOKです。

これがあるのとないのとでは、違和感が全然違うのです。

 

猫の前足の着地面に注意して描く

前足が着地している部分を意識しながら描きましょう。

少しの意識でグッと「猫の足」になります。

 

写真とスケッチを比較:キジシロ猫の模様の捉え方

キジシロ模様のように複雑な柄を描くときは、最初から細かい毛並みを一本一本描こうとせず、まずは「色の面」として捉えるのがコツです。

茶色い部分、白い部分の大まかな形をブロック分けするように塗ってから、少しずつ鉛筆のタッチで毛並みの質感を足していきます。

 

クッキーのスケッチ完成図。

 

京丸
クッキーは長いしっぽがチャームポイントなんです。なので、写真では見切れているおしりと、写っていないしっぽを描き足しました。こんなことをできるのも絵の魅力のひとつですね!

 

【Q & A】猫の絵が下手にみえてしまうことについての質問コーナー

猫の絵を描くにあたって、よくある疑問についてまとめました。

シエル
もっとおしえて!

 

Q1. デジタルとアナログではどちらが下手な猫の絵にならないですが?

A.自分が好きと思う方、描きやすいと思う方が上達すると思います!

デジタルとアナログは、どちらにもメリット、デメリットがあります。

デジタルでは、簡単に何度も描きなおせたり、レイヤー機能を使って重ね合わせたり、試行錯誤して完成形に近づいていくことが出来ます。

アナログでは、アナログ画材ならではのタッチや、特有の立体感を出せるのが魅力ですね。

手描きならではの、世界に一つだけの原画になる温かみもあります。

 

京丸
もし可能なら、アナログとデジタル、両方試してみてください。どちらも楽しいですよ!そのうえで、好きな方を選んだらいいなと思います。

 

Q2. 首輪などの小物は描いたほうがいい?外すメリットは?

A.小物を省くことで猫本来のしなやかなシルエットや、毛並みの柔らかさが表現しやすくなります。

でも、小物があることで、よりその猫ちゃんの個性を引き立たせることもできますので、慣れたら挑戦してみてくださいね。

首輪だけでなく、おもちゃをつかんでいたり、毛布に埋もれている姿も、可愛さ倍増ですね!

クッキー
おやつ食べてるとこでもいいよ!

 

Q3. 自分の絵が「下手」で恥ずかしい…ブログに載せてもいい?

A.思い切って乗せちゃいましょう!

下手に見えても、それはその人にしか描けない「味」であり個性です!

愛情を込めて描いた絵は伝わるものがあるので、ぜひ自信を持って載せてみてくださいね。

 

京丸
絵を描き始めたころ、描いた絵はいろんな人に見てもらった方が上達するよと聞いて、絵を描いてはSNSに載せていた時期がありました!

 

 

【まとめ】下手な猫の絵もコツを押さえればステップアップできる!

今回の記事では、猫の絵が下手に見えてしまう原因と、上手く描くためのコツを3つ紹介しました。

さらに、実際にそのコツを使いながら実在猫モデルをスケッチする過程を解説しました。

 

骨格などの解剖生理学は一見難しく感じますが、一度理解するとずっと使えることなので、

知っておくと、とても役に立ちます。

 

猫の絵が下手に見えてしまう原因は、多くの場合「骨格の思い込み」や「パーツの配置バランス」にあります。

今回ご紹介した3つのコツを意識するだけで、ぐっと猫らしい絵に近づきます。

 

最初から写真のように完璧に描く必要はありません。

少しバランスが崩れていても、愛情を込めて描いた絵には、「その人だけの温かい味」が宿ります。

 

ぜひ、大好きな猫の写真をじっくり観察しながら、 あなただけの素敵な猫絵を描いてくださいね! 

 

まとめ:上手に描く3つのコツ
  1. 猫の骨格の特徴を知る
  2. 猫のパーツを描き分ける
  3. 猫を描くための資料を用意する

 

京丸
最後まで読んでくれてありがとうございました!ブログの他の記事やYouTubeでも猫絵やアクリル画のメイキングを公開しているので、ぜひまた遊びにきてくださいね♪

 

 

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